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近年野良ゆっくりの勢力が拡大してきた。 畑を荒らし食料を貪る野良ゆっくりは もはや山賊と呼ばれていた。 そんな幻想郷のある時代のできごと・・・ ・・・・・・野生のゆっくりが里の畑に忍び込んできた。 地上から、うーぱっくを経て空中から、 数十・・・いや、数百・・・。 繁殖期の後だからなのか、数は限りなく多かった。 「山賊が来たぞー!」 畑の持ち主と思われる男の声を合図に、畑の横の小屋から 十数匹のゆっくりが飛び出した。 小屋から出たゆっくりは、 リボンをつけたれいむ種でも、 金髪帽子のまりさ種でも、 その他のどのゆっくりでもない風貌をしていた。 上部に布をターバンのように巻き、目だけあけて下は また別の布で覆われている。 その風貌はまるで、人間の暗殺者のようだった。 「ゆっ!?」 「むーしゃ!えっ!?」 最も小屋に近かった野良ゆっくりが、 それらの接近を一番早く感じた。 スパッ しかしその瞬間、野良ゆっくりは上半分が宙を舞った。 「ゆ!ゆっくりがなかまをころしたよ!」 「ゆ!どうぞくごろしはわるいゆっくりだよ!」 「むきゅ!わるいゆっくりにはせいさいをくわえないとね!」 仲間がやられたことに気づいたのか野良ゆっくりたちは畑を荒らすのをやめた。 そして布に身を包んだゆっくりたちを攻撃し始めた。 「「「「ゆっくりしね!」」」」 まるで雪崩のように布ゆっくりに殺到する野良ゆっくり。 しかし、布ゆっくりはやられなかった。 むしろ野良ゆっくりが次々と餡子になっていく。 「ゆぎゃああああああああああああああああ」 「なんでええええええええええええええええええ」 野良ゆっくりたちはパニックになった。 大勢で責めれば勝てるはず そういう計画だったのかもしれない。 畑がだんだん餡子のじゅうたんに包まれていく。 「いだいいいいいいいいいいいいいいいいい!ぐぎゅ!」 運良くかすり傷で済んだ者も、痛がってる間に攻撃を食らってしんでいった。 布ゆっくりが強いのにはわけがあった。 ゆっくりとは思えない俊敏な動き。 躊躇せずに攻撃をする集中力。 そして何より、布ゆっくりはナイフを持っていた。 「これが・・・研究の成果ですか・・・。」 「長い研究が実を結び、ようやく夢を果たせた。」 眼下に布ゆっくりによる野良ゆっくりの虐殺を見下ろしながら、 小屋の屋根に立つ人間の男女が話している。 「それにしても、どうやって武器を口にくわえずに 持っているんでしょうか?」 女が言う。 「ゆっくりの餡子に手の役割を持たせたのさ」 「餡子に?」 「そう、研究の結果、ゆっくりの中の餡子は 同じように見えて、実は役割ごとに分かれていた。 人間でいう胃の役割をする餡子。 肝臓の役割の餡子。 脳の役割の餡子。 その中に人工的に作ったゆっくり自身が自由に操れる餡子を注入する。 その餡子は、ゆっくりの意思で形や硬度を変えることが出来る。 それを体から出すことによって、餡子を手のようにして使うゆっくり・・・ 目の前の布づくめのゆっくりが完成したんだ・・・。 お、終わったようだな。」 男がそういったとき、畑に侵入した野良ゆっくりは全滅していた。 「あれ?一人足りないな・・・」 男が言う。 「はっ!にげたさんぞくのいきのこりをおっていきました。 まもなくかえってくるかと・・・。」 布ゆっくりのリーダー格と思われるゆっくりが男に答える。 「すごいですね。 ゆっくり独特のゆったりした口調じゃなく 人間のようにはきはきと喋ってますね。」 「脳の役割の餡子を改造して教育したんだ。 もうこいつらの中でゆっくりな部分は体だけだろう。」 その後、畑の持ち主からお礼の食料を貰い、 畑中の餡子を取り除く薬品を渡して、 男は布ゆっくりと共に畑を後にした。 戦闘用のゆっくりを開発する。 それがこの男のしていた研究だった。 男はかつてゆっくり研究所で 研究のネタを探していた。 そんなある日、ゆっくりを観察するために 森に入った時に男は見た。 ゆっくり界で最強と謳われているドスを 口に刃物をくわえ、俊敏な動きで 一方的に攻撃し、仕留めたゆっくりを。 気づくとそのゆっくりは既に去っていった。 しかしその光景は男の研究意欲をそそるのには十分だった。 それから男による戦闘用ゆっくりの研究が始まった。 初めは武器を持たせたり、 教育を重ねていく方法を取ったが 最後は本能に負けゆっくりしたあげく 教えたことを忘れたりして中々上手くいかなかった。 そんな中、ゆっくりの餡子の秘密が解明された。 男はすぐさまゆっくりの餡子の改造に着手した。 まずは脳となる餡子に手を加えた。 仮死状態にしたゆっくりの頭部をくりぬき、 脳の部分の餡子だけを摘出した後 砂糖をかけたりシロップを混ぜたりして手を加え 餡子を戻してくりぬいた部分を治療し、 蘇生させて様子を見るという作業を何百回も重ねた。 そうして狂っているゆっくりや植物状態の脳死ゆっくりが出来たりしたが 苦心の末、ゆっくりするという本能を無くしたゆっくりを作ることに成功した。 これによって、教育しだいで無限の可能性を秘めたゆっくりが完成した。 男はゆっくり学会で表彰を受けたが まだ研究は終わっていなかった。 脳改造で戦闘意欲のあるゆっくりは出来るが 攻撃手段が乏しかった。 ゆっくりは手が無いので口で物をくわえる事しかできない。 それでは扱える武器などたかが知れている。 義手をつけるという案もあったが 重さゆえ耐え切れるゆっくりはおらず、 義手の重みで皆潰れていった。 悩んだ末、男は餡子に着目した。 内臓となり脳となるゆっくりの餡子。 それならば手の役割の餡子を加えれば、と。 餡子の開発は容易なことではない。 加える物質の分量が1mg違うだけで 大きく変化するのだ。 男は一年かけてゆっくりが自由に操ることの出来る餡子を開発した。 使い方はこうだ。 その餡子を注入した後、 注入に使った穴は閉じずにあけえておく。 こうすれば普段は餡子の手で穴を塞ぎ漏れることは無い。 武器を持つときは穴から餡子の手を出し、武器を包み固める。 後は餡子の手をぐりぐりと回せば武器を振れる。 その研究が完成した頃には、もう研究所は潰れ、 野良ゆっくりの襲撃でいくつかの里が消え、 多くの犠牲者が出ていた。 男は研究の成果である十数匹のゆっくりアサシンをつれ、 各地でゆっくりの襲撃を抑え、その報酬で生計を立てた。 「そろそろ、野良を殲滅するかな・・・。」 男がつぶやく。 「さとのちかくにすをかまえているさんぞくのみにしましょう ぜんぶころすとせいたいけいにえいきょうがあるかと・・・」 隊長ゆっくりが言う。 そんな会話をしながら、野良ゆっくりの巣のある方向へ足を進めていた。 ---------------------- 続く・・・かも ---------------------- 後書き 虐待ですらない研究日誌だこれ 初めて書いたのがこれでは先が思いやられますね ゆっくりアサシン~お兄さん遊び編 このSSに感想を付ける
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ずっと考えていた。 ゆっくりフラン、ゆっくりれみりゃを繁殖させるにはどうしたらいいのだろう? 事の発端はこうだ。 俺はゆっくりが大好きで、家でゆっくりれいむ、魔理沙たちにゆっくりアリスをけしかけて繁殖しては、食べたりつねったり沈めたりごちそうを与えてすぐに奪ったり思い切り蹴飛ばしたりしていた。 俺の行動一つで表情が極端に変わり絶叫するゆっくりが可愛くて仕方なかった。 とくにお気に入りなのがゆっくりれみりゃことゆっくりゃだ。しかしこのゆっくりゃは紅魔館付近でないと見つけられない貴重種。命がけで紅魔館に侵入し手に入れたこの一匹が、俺のそばにいる唯一のゆっくりゃだった。 「うー! うー!」 もちろん大事にしている。 他のゆっくり以上に、千切って食べたりつねったり沈めてみたりごちそうを与えてすぐに奪ったり思い切り蹴飛ばしたりして可愛がった。比率でいうと、他のゆっくりが1ならゆっくりゃは10だろう。とくにいくら千切っても再生してくる肉まんの生地は最高だ。 「も゛うやめでー!!」 ああ、可愛いな泣き顔。 そんな風にゆっくり達を可愛がりながら過ごしていたある日。 発情したゆっくりアリスがゆっくりゃに襲いかかっていた。 「れっ、れっ、れみりゃっ!」 「お゛、お゛う゛ち゛か゛え゛し゛て゛ー!」 思わず、手荷物を床に落としてしまう。 普通なら襲われてもゆっくりゃは飛び立ち、そのまま返り討ちだろう。 しかし今のゆっくりゃには羽がなかった。正確にいうと昨日俺が千切ってまだ再生しきっていなかった。 飛べないゆっくりゃはただのゆっくり肉まんだ。不意を突かれたらどうしようもない。 なんでだ……なんでゆっくりアリスがここにいるんだ……ちゃんとドアに鍵を閉めて隔離しておいた筈だぞ……。 「ゆ、ゆっくり! ゆっくりぃぃぃっ!」 「い゙い゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っっ!」 呆然とする俺の前で痙攣するゆっくりアリス。普段の声からは想像できない絶叫を上げるゆっくりゃ。ゆっくりゃは絶叫も可愛いな……。 とりあえず落ち着こうと、痙攣してゆっくりしているアリスを鷲づかみで持ち上げ、そのまま串に刺し、火で炙ることにした。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ! あ゙づい゙よ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っ!」 やっぱり冷静になるには甘味が一番だよな。 甘露、甘露。美味しかった。 どうにか冷静には慣れたが、現実の重さが俺を押しつぶそうとする。 ゆっくりゃは目を見開き、口を開いたままぴくりとも動かない。絶叫を上げたまま逝ってしまっていた。 ああ、ゆっくりゃ……俺の唯一のゆっくりゃが……。 また紅魔館に侵入するしかないのか……。 がっくりと項垂れながら動かないゆっくりゃに手を伸ばす。 あらためてゆっくりゃを見ようとそのまま持ち上げた時、ふと疑問が浮かび上がった。 「……なんで茎が生えないんだ?」 普通ゆっくりは、繁殖が終わると母体の体から茎が生えてきて、そこへ実をつけるように赤ん坊のゆっくりが生まれてくるものだ。少なくとも家で試したゆっくりはそうだった。 しかしれみちゃの体には茎なんて生えてくる様子がまるでない。仮にも繁殖行為だったのだから、何か生えてきてもおかしくない筈だ。 「……」 ゆっくりれみりゃは希少種だ。他のゆっくりに比べて非常に数が少ない。 それはもしや、繁殖方法が特別だから……? 湧き出てきた疑問をきっかけに、俺の頭は回転し始める。 頭へ栄養をまわそうと、手に持っていたゆっくりゃを丸呑しながら、俺は考えを巡らせていった。肉まん美味しいです。 夜も耽り、辺りが真っ暗になった頃。 草むらで音が立たないように忍び足で進みながら、俺は紅魔館の庭を歩いていた。 結局いくら考えても実際に試さないと埒が明かないものだ。まずは色々試してみよう。 ちなみに探しているのはゆっくりゃともう一匹、ゆっくりフランことゆフランだ。 下手にゆっくりゃで実験し、またすぐにゆっくりゃを失うのは困る。まずはゆフランで実験し、それからゆっくりゃだ。 二匹を捕まえるのは一見大変に思えるが、実はゆっくりゃを捕まえたらゆフランは釣られて出てくるのだ。前回ゆっくりゃを捕まえた時がそうだった。あの時はせっかく捕まえたゆっくりゃを食われそうで焦ったが、おかげでゆフランの対処法はわかっている。 だからゆっくりゃさえ見つけてしまえば話は早いんだが……。 「うー! うー!」 ……噂をすればなんとやら。 声に反応して振り向くと、にこやかに笑っているゆっくりゃがいた。口にあんこがついているので餌にありつけたばかりだったのだろう。 それにしても……可愛いな。 満腹そうな顔が可愛くて思わず蹴り飛ばしたくなる衝動を必死で堪えた。さすがにこれまでの苦労を一蹴りで水の泡にするわけにはいかない。 俺は忍び足を止めて、そのまま自然にゆっくりゃへと近づいていった。 「う?」 こっちへ顔を向けるゆっくりゃ。 近づいてくる俺に気がつくと、嬉しそうに近づいてきた。 「がぁおー。たーべちゃ~うぞ~!」 他のゆっくり達ならこの言葉に恐怖するだろうが、俺からするとまたじゃれついてきたなと思う程度だ。 紅魔館のゆっくりゃは可愛がられた結果、人慣れしすぎたのか、人を見つけるとそのまま無防備に近づいてくるのだ。 だからゆっくりゃさえ見つけてしまえば、後は近づいていってそのまま手で捕まえてしまえばいい。 「うー! うー!」 知らない人の手で掴まれているのに、遊んでくれると思っているのか喜び始めるゆっくりゃ。 さて、あとは……。 がさがさっと、木の枝が揺れる音がした。 「うあ!」 腕の中のゆっくりゃが声を上げる。近づいてきているモノがなんなのか、本能的に理解しているのだろう。 ゆフランはゆっくりゃに気がつくと飛び立ち、そのまま一直線にこちらへと向かってくる。その際に羽が木の枝に当たって音がするので、どこから鳴ったかさえしっかり聞いていれば飛んでくる方向は分かるのだ。 ギョロりとした目をゆっくりゃに向けて、勢いよく正面から突っ込んでくるゆフラン。 「うあ! うあ!」 だから、こうして勢いよく近づいて来た所を── 「ゆっくりしね!!!」 「断る」 撃退すればいい。 俺のかかと落としをまともに喰らい、ゆフランは地面にめり込んだ。 後頭部にはくっきりとかかとの跡が残っている。 あ、拙い、微妙に餡が出た。ちょっと強くしすぎたか……。 ゆフランの回復力を信じて、痙攣したままのゆフランを持ち上げ、持ってきたかごの中に放り込んだ。 「うー! うー!」 痙攣するゆフランを見ながらはしゃぐゆっくりゃ。はしゃぐのは良いけど、あまり暴れられると羽が体に当たって……。 「ぎゃおー!」 ……ん? ゆフランの入っているかごに向かって叫ぶゆっくりゃ。これは……? 「ぎゃおー! たーべちゃうぞー!」 ……。 ……もしかして勝ち誇ってるのか、これは? ゆっくりゃは何もしてないのに? 「ぎゃおー!」 叫んでいる意図に気づいた瞬間、反射的にゆっくりゃの顔に拳をぶち込んだ。 ……あ。し、しまった。つい勝ち誇ってる顔を泣き顔にしたくて……。 「う……」 ヤバイ、可愛い! じゃなくて! 「うわああああ!」 大声で泣き始めるゆっくりゃ。この声でまたゆフランが近づいてくる筈だが、泣き声が大きすぎて枝の音が聞こえない。不意を突かれたらそのままゆっくりゃを食べられてしまう。自分で自分の身を危険にしてどうするんだこの愛玩饅頭! ええぃ! 落ち着けおれ! こういう時こそこれだ! 俺は懐からホッチキスを取り出し、ゆっくりゃの口を塞いだ。 「……! ……!」 愛くるしい顔になったねっ! 途端、四方八方から聞こえてくる物音。 多いし! そんなにいらないのに! ……ええぃ、やったらーーっ! 泣き顔のゆっくりゃを脇に抱え、俺は飛んでくるゆフラン達と対峙した。 数時間後。 ようやく家に帰ってきたと腰を下ろす俺、同時に地面へ置かれたかごの中にはゆフラン達がぎっしりと詰まっている。元々少なめに考えていたので明らかに許容量を超えているが、全員がぐったりしているので無理矢理詰め込む事ができた。 ゆっくりの中で危険な種とはいえ結局は饅頭、押したら潰れるものだ。 「うー? うー?」 突然、紅魔館から別の場所に連れてこられ、不安そうにゆっくりゃが声を上げている。 ……さすがにここで泣かたり、暴れられるのは困るので。 俺は大きく息を吸った。 「ゆっくりしていってねっ!」 「ゆっ!」 「ゆっくりしていってねっ!」 「ゆっくりしようよっ!」 俺の声に反応して、隠れていたゆっくりれいむが3匹出てきた。普段は帰ってきたら何匹かは近づいてくるのだけど、今日は連れてきたゆっくりがゆっくりなので隠れていたのだろう。それでも声に反応するのがやっぱりゆっくりだが。 あ、1匹親れいむだ。あれは食い出があるぞーっ。 途端、ゆっくりゃの表情は輝き、れいむ達の表情は凍り付いた。 「がぁおー! たべちゃうぞー!」 「やーっ!」 「ゆっくり出ていってねっ!」 逃げるれいむに追いかけるゆっくりゃ。今の内にドアに鍵をかけて……と。 さて、それじゃ早速試してみるか。 俺はかごから一匹ゆフランを取り出す。丸い顔が変形し四角くなっていた。これはこれで可愛いな。 とりあえず手でこねるように形を丸くしてみた。 「ぁ゙っ、ぁ゙ぁ゙っ」 あれ? なんだ、意識あったのか。てっきりまだ戻ってないと思っていたんだが。 それじゃ回復を待つ必要はないな。 俺は両手で羽を持ち、そのまま思い切り毟り取った。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ!」 途端、普段から見開いた目をより見開き、さっきとは比べものにならない大きさの声を上げるゆフラン。 初めてゆフランの絶叫を聞いたけど……これはこれで甘美だなぁ。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ! ざぐや゙ー! どごー!」 泣き叫ぶゆフランに、俺は魔法の言葉をかけてみた。 「これからたくさんゆっくりのいる場所に行くんだけど、来るかい?」 「……うー?」 興味深そうにこっちを見る。いいなぁこの変わり身の早さ。これからゆっくりは可愛い。 「ゆフランのためにたくさんのゆっくりを用意しておいたんだ、食べにいかないかい?」 「……う~♪」 泣いた饅頭がもう笑った。あとはこっちのものだ。 「それじゃ連れて行ってあげるよ」 そのままゆフランを抱えて、移動する俺。「うー♪ ゆっくりしね!」とはしゃぐゆフラン。その目はもういつもの通り瞳孔が開き、赤く輝いている。 やがてドアの前へ来ると、鍵を開け、ゆフランを中へと入れた。 気配が分かるのか、入った瞬間からゆフランは視線をあちこち移している。 「みんな怯えて隠れているかもしれないけど、ゆっくりしていってねっ!」 「ゆっくりしね!」 飛び跳ねるゆフランにそう声をかけ、俺はドアを閉め、また鍵をかけ直した。ドアには窓がついているので開けなくても中の様子は伺える。 ゆフランは相変わらず、楽しそうにあちこち見ながら飛び跳ねていた。毟り取った羽はまだ回復していないが、背中についた跡はもう消えてしまいつつある。 実際、この部屋にはゆフランの期待通りゆっくりが大量にいた。ゆフランのお腹をいっぱいにするなら充分な量だろう。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ」 「うー♪ ゆっくりしね!」 「フっ、フっ、フっ、フランっ!」 ただ俺は、今まで発情したゆっくりアリス10匹に勝ったゆっくりを知らない。 襲いかかってくるアリスに噛みつくゆフラン。その瞬間、残りの9匹に押しつぶされた。 「ゆっ!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆっ!!」 「ゆっくり゛ぃぃぃぃっ!」 悶絶するゆフラン。おおっ、ゆフランってこんな顔で悶絶するのな。いつかゆっくりゃと一緒に悶絶させたいものだ。 どうにか振り解こうと抵抗するが、1匹を振り解いてもすぐに別の1匹が襲いかかり、かまわず交尾を続けていく。 次第にゆフランの動きは止まり、だだ悲鳴だけが響くようになっていった。 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!」 「ゆ゛っ゛く゛ぅ!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!」 「ゆ゛っ゛く゛り゛ぃぃし゛ぎね゛ぇえ゛え゛っ!」 ……そろそろ終わりそうだな。 「うー♪」 聞き覚えのある声に振り向くと、いつの間にかゆっくりゃがそこにいた。 口に大量のあんこをつけて。 「……美味かったか?」 「うーうー♪」 顔面を蹴り飛ばす。 「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!」 やっぱり満足顔からの泣き顔が特に可愛いな。 結果として。 ゆフランには茎が生えてきた。 しかし生まれたのは1匹だけだった。 その1匹は、今、俺の手の中で遊んでいる。生まれたてで小さく、言葉も親ゆフランの「ゆっくりしね!」は言えず、ただただ「うー♪」と呻くだけだ。このまま丸呑みしたいな……。 しかし試しにと親れいむに子ゆフランを預けた所、その家族達を全部平らげてしまったので、小さいながらもやっぱりゆフランは違うというのを思い知らされた。 ここで問題なのは、子ゆフランを生んで親ゆフランは絶命してしまった事だ。以前、ゆっくりアリスに襲われたゆっくりゃのように朽ち果て、死んでいってしまった。 せっかく繁殖したのに一人の親で1匹では意味がない。そもそも他のゆっくりはだいたい4匹は繁殖していたのに、ゆフランだけ1匹なのはおかしいだろう。 一応、ゆっくりアリス以外のゆっくりも発情させて試してみたが、ほとんどの場合は子供は生まれず、ゆフランは最初のゆっくりゃのように絶叫したまま死んでしまった。 やっぱり繁殖の仕方が違うんだろうか……? そうして俺が悩んでいると、れいむが必死の形相でこっちに向かって来ていた。 「ゆっくりやめてね! ゆっくりさせてね!」 その後を追うように、ゆっくりゃが飛びながら追いかけている。 「がぁおー!」 ますます顔が涙で濡れるれいむ。しかし突然、目を輝かせて叫んだ。 「ゆっくり助けて! おじさんゆっくりさせて!」 どうやられいむは、俺に希望を求めたらしい。 「……」 そのまま足下へ駆け寄ってくるれいむ。このまま俺の後ろにでも隠れようと思っているのだろう。 ふむ……。 れいむをゆっくりゃに向けて蹴り飛ばした。 「ゆ゛っ!」 空を飛ぶれいむ。飛んでいく先では、口を大きく開き、ゆっくりゃがしっかりと待ちかまえていた。 「たーべじゃーうぞー!」 「ゆ゛っぐり゛ぃぃぃぃっ!」 にこやかにれいむを食べていくゆっくりゃ、凄く嬉しそうだ。 泣き顔もいいけど、たまには笑顔もね。……なんてな。 もちろんこれには事情があった。 この食べられているれいむ、実は隔離していたれいむと魔理沙が勝手に発情して作ってしまった子供なのだ。家の部屋にも限りがあるので繁殖する時もいろいろ考えて数を増やしているのに、勝手に増えたりすれば住めるスペースがなくなってしまう。 とりあえず親れいむと魔理沙はまだ生き残っているゆフランに食べてもらい、そして今、残りの子供達をこうしてゆっくりゃに食べてもらっていたのだ。 「んまんま♪ んまんま♪」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛っ!」 しかしいきなり部屋を覗いたら子供が増えていたのはびっくりした。俺の手で無理矢理揺らして発情させない限り交尾なんて滅多に行わないので油断していた。やれやれ。今度からはもうちょっと気をつけないとなぁ。 「んまーーーっ♪」 「ゆ゛っ゛ぐ゛り゛さ゛せ゛て゛ぇぇっ!!」 ……。 ……ん? そういえば……。 食事を済ませ、その辺りを楽しそうに飛び回るゆっくりゃ。その楽しげな様子に思わずバレーボールのようにたたき落としたくなるが、今の俺にはそれ以上に浮かんだ疑問が頭の中をしめていた。 ゆっくりゃって……。 「うー♪ ……う?」 もしかして、発情するのか? 気づけば、両手でしっかりとれみちゃを捕まえていた。 法悦とした様子だった。 「う゛っ……う゛っ」 どちらかといえば幼さの残るあどけない表情なゆっくりゃが、今はゆっくりアリスもびっくりなほど欲情した顔つきをしている。頬は赤くなり、口からはいつものあんこじゃなくよだれのような何かを垂らしていた。なんなんだこれ? 肉汁か? 自分の考えがあっていた事を喜びたい。……しかし疲れた腕はそれを許さず、ただ痙攣しているゆっくりゃをゆっくりと運ぶだけだった。 あれからゆっくりゃを抱え揺さぶり続けると確かに発情はした。しかし3時間振動させ続けてようやくだ。 他の種と違い、ゆっくりゃは性欲が薄いのか、軽く振動させただけではまるで反応はなく、暴れるゆっくりゃを押さえながら振動させ続けた結果、ようやく発情してくれた。おかげで腕は棒の用だが、必死で暴れるゆっくりゃがだんだん法悦としていく様子は俺の心に潤いを与えるには充分だ。 今のゆっくりゃはイキそうなところで揺らすのを止められ、触れたら暴発しそうなぐらいの興奮状態になっている。これから後の事がなければこのまま弄り回したいところだが、それは後に取っておこう。 もちろんこれから試すのは繁殖だ。しかし今までゆっくりアリスに襲わせて駄目だったものが、ゆっくりアリスを襲ってどうにかなるとは思えない。 ここはちょっと危険だが、賭けてみよう! ゆっくりゃをその部屋へ放つ。その部屋にはれいむのリボンや魔理沙の帽子や、ゆっくりアリスの食べカスが落ちている。 「……うー? ゆっくりしね!」 そこはゆフランの部屋だった。 無謀だと自分でも思う。 普通ならゆっくりゃはゆフランに食われて終わりだろう。そうなったらとてもとても悲しい気分になりながらゆフランを殴って泣き叫ばし、そのまま食べて落ち着こうと思うが、しかし発情したゆっくりゃならどうにかしてくれると、俺はどこかで期待していた。 「ゆっくりしね!」 大好物の登場に、ゆフランは赤い目をギロりと光らせながら近づいていく。 ゆっくりゃはピクリとも動かない。俺がまるで予想していなかった状況だ。睨まれた恐怖で竦んでしまったのだろうか? 口を開けて、食べる準備は万全なゆフラン。 そこで初めて、ゆっくりゃが動きをみせた。 「う゛……」 「う?」 まるで声も上げなかったゆっくりゃを不思議に思っていたのか、ゆっくりゃの上げた声にゆフランが反応する。 ゆっくりゃが続けて声にした。 「う゛……う゛ま゛せ゛て゛っ」 「ううっ!」 その時、始めてゆフランがゆっくりゃに対してたじろいだ。おおっ! スゲェ! 「う゛ま゛せ゛て゛ぇぇぇっ!」 「うーっ!!」 いつもと違う様子に慌てて逃げ出すゆフラン、それを上回る速度で追いかけていくゆっくりゃ。 その時によく見えたゆっくりゃの表情は、まるでゆフランのように目を見開き、赤く光っていた。 次第に追いつかれ、ゆフランはゆっくりゃに後ろから組み付かれた。 「ゆ、ゆっくりしね! ゆっくりしね!」 「う゛う゛う゛う゛っ!」 「ゆ゛っく゛り゛し゛ね゛ぇぇぇっ!」 どんどんゆっくりゃの体が激しく振動していく。 お互い、ゆっくりアリスに犯された時のように絶叫しながら、果てていった。 ドアの向こうで様子を見続ける。これが成功なら、後はゆフランに茎が生えて赤ん坊達が生まれてくる筈だ。 高まる期待。そんな俺の気持ちに合わせるかのように、ゆフランから茎が伸びてきた。 「きたきたきたきたぁーーーっ!」 思わずドアを開けて中に入る。 「うー♪ すっきり」 さっきまでゆフランのように変貌していたゆっくりゃは、何もなかったかのようにいつも通りの表情に戻っていた。 「う゛ー……う゛ー……」 「おぉっ! ゆフランも生きてる!」 今まで一度も生き残らなかったゆフランが生き残っている。俺は期待を一気に膨らませていった。この茎からたくさんの子ゆっくりゃが……!! そうして生まれてきた子供は。 ある意味、俺の期待を半分裏切ってくれた。 疲れた体を引きずりながら、部屋へと入っていく。 「あ、おじさん!」 「おかえり! おかえり!」 「ゆっくりしていってね!」 「みんなでゆっくりしようね!!」 一気にわき上がるれいむの声。大量にいるゆっくりが一度に喋るから、後半はもうなんと言っているのか聞き取れない。 ここは俺がれいむを繁殖させていた部屋だが、他の部屋には移さずここでひたすら繁殖させていたために、気づけばどこを見てもゆっくりの顔があるぐらいぎゅうぎゅう詰めの状態になっていた。 「おじさん狭いよ、外に出してよ!」 「ゆっくりドアを開けてね!!」 ゆっくりしていってね!と言って間もなく、そんな要求をしてくるれいむ達。いつも餌を持ってきている俺に対しても、相変わらずの傍若無人っぷりだ。 「そうだな……今日はその事でいい報告をしに来たんだ」 「ゆ?」 「今日からは外に出て遊んでもいいぞ」 「ゆっ!」 れいむ達から驚きの声が上がる。無理もないだろう、今の今まで何があっても外には出るなと言い続けてきたのに、いきなり外に出てもいいと言われてたのだから。 「本当に? ゆっくりしてもいいの?」 「ああ、本当さ。外でゆっくりしてもいいんだよ」 「ゆっくり外に出るね!」 ゆっくり達が外に出られるようにと、まず仕切りになっていたシャッターの鍵を開け始める俺。こいつら全員を移動させるには、ここを開けるのが一番だろう。 「おじさん、ゆっくりいそいでね!」 「おそとであそんでね!」 「おじさん大好き! 早くあけてね!」 「分かった分かった」 鍵を開け、そのまま両手でしっかりとシャッターを掴む。 「それじゃ開けるぞー」 「早くゆっくりしてねっ!!」 「おそとであそばせてねっ!!」 「ゆっくりしないでねっ!!」 俺は渾身の力を込めて、シャッターを一番上まで開けた。 勢いよく飛び出していくれいむ達。 そして、ほとんどのれいむは硬直して動けなくなった。 「うー! うー!」 「ゆっくりしね!」 「ぎゃおー! たーべちゃうぞー!」 シャッターの向こうでは大量のゆっくりゆフランとゆっくりゃが待ちかまえていた。 「そいつらの向こう側に外へ出るドアがあるから、みんな頑張ろうー」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 いち早く反応した親れいむの絶叫を合図に、大混乱が始まった。 食べられ襲われ逃げまどい追いつかれる中で、俺は一人ドアを開けて部屋を出た。 廊下には机と椅子を用意してあり、座ったまま部屋の中を覗くための窓も ある。 この日のために用意した部屋での光景は、俺の気持ちを高ぶらせるには充分な光景だった。 子れいむはゆフランとゆっくりゃ、そして身内である筈のれいむからも噛みつかれあっという間にいなくなっていた。普通のれいむも食べていたのは、混乱の中で側にいたからとりあえず食ったのだろう。食べたれいむは笑顔のまま口を動かしている。あ、ゆフランに噛みつかれた。あはは、絶叫してるや。 親れいむは必死に子供たちを守ろうとするが、それが仇となって集中砲火を浴び、もはや中身の餡もほとんどない状態で床に倒れ、痙攣を繰り返していた。10匹を超えるゆっくりゃとゆフランに襲われてるなんてここでしか味わえないだろう。貴重な体験だったね。 そんな親れいむを見て子れいむが「お゛があ゛ざん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!」と泣き叫んでいるがまるで反応はない。子れいむはそのまま泣き叫び、近くに来たゆっくりゃに食べられていった。 あの時、ゆフランの茎から生まれてきた赤ちゃんは4匹、ゆフランとゆっくりゃで2匹ずつの子供が生まれていた。 てっきり襲ったゆっくりゃの子供だけ生まれてくると思ったので最初はびっくりしたが、どうやらゆフランとゆっくりゃの組み合わせだとお互いの子供が生まれるらしく、ゆフランを欲情させてゆっくりゃを襲わせても、場所や時間を変えてみても変わらずお互いの子供が生まれてきた。 だがそれよりも、ゆフランもゆっくりゃも死ぬことなく繁殖を繰り返す事ができたのが大きかった。何度も何度も発情させて無事に生まれてくるのを確認した時、俺は喜びのあまり思わず生まれてきた赤ちゃんを全員そのまま食べてしまったぐらいだ。あんまんと肉まん美味しいです。 それにしても、この2匹が希少種になった理由もよくわかった。ただでさえ相手が少ないのに、ゆフランはさらにゆっくりゃを襲って食べてしまう。繁殖できる相手なのにお構いなしなのだ。これでは数は増えないだろう。 「あ゛あ゛あ゛あ゛っ! ゆ゛っぐり゛がま゛な゛い゛で!」 「うー♪」 部屋の中では子ゆフランが自分より大きなれいむを少しずつ食べて食べて消化していく。噛みつかれたれいむは、まるでシロアリに犯された柱のように徐々に削られ、穴が開いている。全部食べられるのも時間の問題だ。 そんな子ゆフランの横で、ゆっくりゃの側を離れずについていくゆっくりがいた。体は普通の大きさだが、他のゆっくり達が絶叫している中で、ひたすら楽しそうに笑っている。 それこそが子ゆっくりゃだった。 子ゆっくりゃは、他のゆっくりを食べるゆっくりゃの子供とは思えないぐらいに弱かった。 生まれたての割に体は大きいのだが、そのくせ子ゆっくりゃは赤ちゃんれいむにさえ勝てないぐらい弱いのだ。 それなのに目立つ体格なので他のゆっくりたちから狙われやすい。 生まれてから長い間、ゆっくりゃは子供の側から離れない事が多かった。まだ子供には自分を守れる力がないと分かっていてしっかり守っていたのだろう。 しかしそんな子ゆっくりゃは、こういう場所では足を引っ張る役目にしかならない。 「ゆっくりしねっ!!」 「う゛ーーーっ!」 守っていた親ゆっくりゃはゆフランに食い殺されてしまった。 そのまま子ゆっくりゃに近づいていくゆフラン。 「うー♪ うー♪」 しかし子ゆっくりゃはまるで状況を分かっていない。まるで遊んで欲しそうに手を伸ばして笑顔を向けようとする。それを見てゆフランの口が楽しそうにつり上がった。 結局、子ゆっくりゃが危険だと理解したのは、ゆフランに噛みつかれて餡を吸い出された瞬間だった。 「あ゛あ゛あ゛ーーーーっ!」 叫んでみたものの抵抗らしい抵抗なんて出来はしない。そのまま吸い続けられ、全ての餡を全て吸い尽くされた。 まさか、ゆっくりゃの子供があんなに無力な存在だったなんて……素敵すぎる。 長い日をかけて準備してきたこの宴もそろそろ終わりが近づいてきた。やはり生き残っているほとんどはゆフランだが、れいむも僅かに生き残っている。 「ゆ……ゆ゛っく゛り゛ー! ゆ゛っく゛り゛し゛て゛ね゛ー!!」 部屋の隅に縮こまってガタガタと震えているが、もうお腹いっぱいになったのだろう。ゆフランもゆっくりゃも反応しなくなっている。 ゆっくりの色々な顔を見たくてやってみたこの宴だったが、俺的には大成功だった。あんな愛くるしい顔で絶叫されたり絶望に打ち震えたり恐怖に怯えたり嬉しそうにはしゃぎ回られる姿を大量に見られて俺はもうゲップが出そうだ。 「うー♪ うー♪」 「ん?」 向こうからとたとたと、ゆっくりゃが歩いてきた。他のゆっくりゃと違い、饅頭から体が生えており、羽より足を使って移動することが多くなったゆっくりゃだ。 このゆっくりゃは一番長生きしているゆっくりゃだ、どうもゆっくりゃは他のゆっくりとは違い徐々に成長して、立派な体が生えてくるらしい。このままさらに長生きさせたらどうなるんだろうな? ゆっくりゃは俺の周りを走り回っている。どうやら駆けっこをして楽しんでいるようだ。 足を引っかけて転がしてみた。 「えぐっ! ……うぅーっ」 涙目になるが、涙は流れない。こうやって何度も転けさせたせいでちょっと慣れたのだろう。凄い我慢している。 ゆっくりゃが泣くのを必死で耐えるなんて……。 そんな新しい反応で、俺をまた喜ばせてくれるのかい! 嬉しさのあまり身を悶えさせながら、俺はゆっくりゃの頬を引っぱたいた。 「うぅ、う゛あ゛ーーーーー!!」 泣き声が俺の全身を燻る。 ……今度はどうやってゆっくり達を愛そうかな? 明日のゆっくりに楽しみが止まらない俺だった。 by 762 このSSに感想を付ける
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注意 初心者です 下手です 短いです 嫌だと言う人は読まないほうがいいと思います ここは幻想郷の人里。いつも通りの時間が流れていた。 そんなとき、「ゆっ ここが人間さんの里だね!!!!」 そんな声が響いた。その声にいち早く反応したのが博麗の巫女、博麗霊夢である。「ついに人里にもやって来るのねあいつら」 ドス「この里の1番…以下略」 霊夢「契約はお断りよ」 ドス「あんなけいやくじゃないよ!」 霊夢「はあ…どんな契約?」 ドス「ドスたちは人間の畑に近づかないからその代わりドスたちのくじょをしないでね! けいやくしないならドススパークを撃つよ!」 これには見ていた里の人間も野次を飛ばす 周り人「「それじゃ対して変わらないだろ!」」 霊夢「契約は駄目よ。かえって頂戴」 ドス「分かったよ…みんな出てきてね!!!」 ドスーンドスーン 大きな音が響く。山の奥から5体のドスと大量のゆっくりが出てきた。 霊夢「こんなにいるの!?」 ドス「「「「「これでもけいやくしない?」」」」」 霊夢「…少し相談させて頂戴」 ドス「「「「「いいよ!」」」」」 ある民家の中で霊夢は人と相談していた。 霊夢「契約するわ。」 人A(以下A)「巫女様、退治しないのですか!?」 霊夢「退治はしようと思うわ。タイミングを見極めるためよ。ドスとはいえ5体もいれば隙がないの。油断させてから退治するわ。」 人B(以下B)「僕も巫女様に賛成です。」 A 「そうするしかないか…」 霊夢が民家から出てきた瞬間5体のドスは怒鳴った ドス1「おそいよ!ドスが優しくてもおそすぎるよ!」 ドス2「けいやくは、どうするの?」 ドス3「待ちくたびれたよ!」 ドス4「まあ、当然けいやくすると思うけどね!」 ドス5「ゆきゃきゃきゃきゃ」 霊夢「…契約するわ」 ドス1「ゆふふふふ。やったのぜ」 霊夢「内容を決めましょう」 その後決まった内容 ゆっくりは畑に近づかない 人間はゆっくりを襲わない 約束を破ったら相手に野菜または山菜を渡す(大量) ドス1「けいやくは守ってもらうのぜ」 ゆっくりたちは去っていった その夜 人間たちはAの家で会議をしていた 霊夢「やっぱり油断する1週間後ぐらいにに巣で退治するのがいいわね」 A 「それまでは我慢するしかないですかね〜」 B 「阿求さんとか大変なんじゃないんですか?」 霊夢「阿求は私がなんとかする。とにかく我慢しましょう」 C (虐待お兄さん)「まじかよ〜」 ゆっくりたちは巣で宴会を行っていた ゆっくりたち「ドスはすごいよ!けいやくを結んじゃったよ!」 ドス1「ゆふふふふもっと褒めてもいいのぜ」 ワーワーユーユーキャーキャーユックリー ドス2345「何でセリフが以下略」 〜1週間後〜ゆっくりの巣(特に何もなかった) 霊夢「ここね…門番が寝てる…紅魔館じゃないんだから」 「霊符 夢想封印」 ズドーンユンヤー ドス1「何なの!」 れいむ「あのおねえさんがいりぐちをこわしたんだよ!」 ドス2「けいやくしたのに?許さないよ!」 ドス3「ドスが行ってくるよ!」 ドス45「「みんなを集めるよ!」」 ドス1「ドス(2)もみんなを集めてね!ドス(自分)も 行ってくるよ!」 ドス3「おねえさん!どういうことなの!!」 霊夢「契約する気は元々無かったの。退治するつもりだったのよ。」 ドス3「おねえさん……」 ドス3「ゆっくり死んでね!ドススパーク!」 だが霊夢に結界で防がれてしまう。 霊夢「やっぱり弱いわね、夢想封印 散!」 ドス3「ゆっぎゃあああああああ」 ドス3は全身に弾幕を浴び、永遠にゆっくりした。 「何てことしてくれたの!」 ドス1が怒鳴った。 霊夢「貴方もよ。さようなら」ズダダダ 「ゆぎゃああああああぁぁぁ…」 霊夢「さて、中に入りましょう」 ドス245「どうしてこんなことするのおねえさん!」 「契約したでしょ!?」 霊夢「契約に一時的にでも乗ってあげただけいいと思いなさい」 「封魔陣!」 「ゆぎゃああああああ」「もっとゆっくりしたかったよ」ドスとドスの後ろにいたゆっくりの悲鳴が響いた 霊夢「これで終わりね」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めて書きましたがどうでしたか? ほんとに適当に書いたので最後まで読んでくれた人には感謝です。ありがとうございます。
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ゆっくり伝 その男の姿は、奇妙に森に溶け込んでいた。 着ているものや肌の色を木々に紛れるようにしている、というわけではない。 身に纏う空気といおうか、そのようなものが森と調和しているようであった。 風雨に打たれて育った樫のような、荒々しくもどこか落ち着いた雰囲気の男であった。 そのような男であったから、この生物も無警戒に近寄っていったのかもしれなかった。 体高30cm。 自慢げな表情を浮かべている。 髪形や身に付けているものは何処となく博霊の巫女に似ている。 ゆっくり霊夢であった。 「ゆっくりしていってね!」 男の前にその不思議な生物はたたずんでいた。 豊かな山林である。 人に出会うことは少ないが、動物ならば珍しくもない。 時として妖怪が出るらしいと、そう噂されているのを聞いたこともある。 しかし今現れたこれは、動物とも妖怪とも言い切れない、なにやら不思議な雰囲気を漂わせていた。 男が、ぎろりとゆっくりを見た。 ――なんだ、こいつは。 そう言いたげであった。 「おにいさん、ゆっくりしていってね!」 ゆっくりがもう一度言った。 その表情は天真爛漫であった。 自分に危害を加えるものがあるなどとは考えたことがないかのようであった。 むずりと、男が左手でゆっくりを掴んだ。 軽々と顔の高さにまで持ち上げる。 「ゆゆっ!たかい!たかいよ!ゆっくりおろしてね!」 ゆっくりが少し慌てたような声を上げた。 その純真そうな瞳を見ていると、男の肉の裡に、凶暴なものが膨れ上がってきた。 きりきりと、男の唇が獰猛な形に吊り上がる。 たまらなかった。 ゆっくりというものには、妙に嗜虐心をそそるところがある。 外見は可愛らしく、人間に危害を加えるようなこともない。 それでいて、何故か虐めずにはいられないのであった。 「口を、大きく開けてくれないか――」 男がかすれた声を吐き出した。 「あーーん」 ゆっくりが、言われた通りに大きく口を開いた。 その瞬間であった。 「じゃっ」 男が鋭い呼気を吐いた。 男のごつい右手がゆっくりの口に深々と埋まっていた。 ゆっくりの口の中に、無造作に右手を突き入れたのである。 「ゆあっ!?」 ゆっくりが驚愕の叫び声を上げた。 口の中でうごめいていた男の右手が、ゆっくりの舌を掴んだ。 びくりと、ゆっくりの肉体が震えた。 「これから、俺がどうすると思う」 刃物をなで上げるように、男が囁いた。 「ゆぁ!ゆっ、ゆあぁぁあぁぁ!」 ゆっくりが叫び声で答えた。 目が恐怖に見開かれている。 男は、楽しくてたまらないといった表情を浮かべた。 「このよく動く舌をひきちぎってやるよ」 ゆっくりの顔が一気に青ざめた。 「ゆゆっ!?やえへ、ゆっふりやえへえ!!」 男の唇が喜悦の表情を浮かべた。 両腕に力がこもる。 「ふんっ」 ぶちり、 と、いう嫌な音が小さく響いた。 舌のちぎれる音であった。 男が、右手でゆっくりの舌を、根元から引き抜いたのである。 「ゆ~~~~~~っ!」 一拍おいて、ゆっくりの口から悲鳴が上がった。 耐え難い苦痛に、小さな身体が激しくのたうつ。 男が、右手を引き抜いた。 ちぎられた舌と、舌のかつてあった場所から、餡子が吹き出していた。 男が右手を開くと、分厚い舌がぼとりと地面に落ちた。 まだ痙攣しているそれに向かって、無造作に踵を打ち下ろした。 柔らかいものを踏み潰した感触と共に、靴の下から餡子が勢いよく迸り出た。 ぞくり、と男の背筋を震えが疾り抜けた。 嗜虐者の悦びであった。 拷問官の悦びであった。 ゆっくりの悲鳴は、途切れることなく続いていた。 苦痛の涙を湛えた瞳が、男に向けられた。 救いを求めているような瞳であった。 ぞくり、と先程よりも一層太い震えが男を貫いた。 黒い感情が、肉体を押し破って吹き出しそうになる。 男は震えをこらえて、左手の親指をゆっくりの下顎に、右手の親指を上顎にかけた。 何をされるか悟ったのか、ゆっくりが男の手の中で抵抗するように動いた。 男の唇がめくれ上がり、噛み締めた歯が覗いた。 「むんっ」 男が指に力を込めた。 ゆっくりも口に力を込めたが、男の力に適うわけもない。 大きな口が、たちまち限界まで上下に開かれた。 「ああぁぁぁぁぁ!」 ゆっくりが狂ったように声を上げる。 何とかして男の手から逃れようと、必死に身を捩ろうとする。 構わずに男は力を強めた。 鍛え抜かれた腕に、太い筋肉が浮かび上がった。 みちっ。 みちっ。 音がした。 ゆっくりの頬が、力任せに引き裂かれていく音だ。 無惨に開いた頬から、凄まじい悲鳴が漏れ出してくる。 男は笑みを浮かべた。 鬼の笑みであった。 ことさらゆっくりと、頬の裂ける感触を楽しむように、口を押し開いた。 「あいぃぃぃぃぃぃ!」 ゆっくりは獣のような声を上げていた。 やがて口が頭の半周程度まで裂けてしまうと、あれだけ大きかった悲鳴が小さくなってきた。 ゆっくりの瞳は既に虚ろになっている。 男の表情から、喜びの色が退いていった。 「おうっ」 男が両の親指にありったけの力を込めた。 ぶつり、と不気味な音がした。 ゆっくりが上下に真っ二つになっていた。 大きな瞳が、怨むようにこちらを見据えている。 ふと、男はその頭を齧ってみた。 思わず眉をしかめた。 たまらぬ甘さであった。 決して不味いわけではないが、とても全て食べようという気にはならない。 巨大な饅頭――どうやらこれはそのようなものらしかった。 男は二つの欠片を宙に放り投げた。 それを追うように、ふわりと男の右脚が浮き上がった。 「けえっ」 欠片が空中で重なった瞬間、回し蹴り気味の軌道を描いた脛が、そこに吸い込まれていった。 スピード、タイミング、パワー、どれをとっても申し分のない、会心の一撃であった。 小気味よい音と感触を残して、ゆっくりだったものは木々の間へと消えていった。 男は自分に言い聞かせるように呟いた。 「すっきり――」 いつの間にか、男の口元には再び笑みが浮かんでいた。 沈丁花の香る、春の夕暮れであった。 あとがき 遂にゆっくりの話を書いてしまった。 もしこの作品を読んで、中々やるじゃねえか、と思っていただけたとしたら、 これはもう獏文体好きの冥利に尽きるというものである。 あと一本か二本か、それはわからないが、とにかくネタが尽きるまではこいつを書いてゆくつもりである。 どうか、しばらくお付き合いのほどを。 平成二十年九月二十二日 小田原にて ゆっくり枕獏 このSSに感想を付ける
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タイトル ゆっくり留守 分類 グロ 詳細 留守中に家に侵入したゆっくり。 その中、家の主に見つかってしまった! そこで家の主がとった行動とは? 5c0b9341-s.jpg e13744fd-s.jpg 33e23764-s.jpg 13af1c41-s.jpg 72c141cf-s.jpg 9583f93f-s.jpg bc1de98a-s.jpg コメント一覧 勝手に人間様の家にはいるゆっくりは制裁されて当たり前 -- 名無しさん (2012-05-21 19 57 02) 希望を打ち砕く感じがいいなwww -- 名無しさん (2012-11-18 19 23 57) え・・・やりすぎじゃね? -- 名無しさん (2012-12-27 19 35 51) やりすぎ... -- 名無しさん (2013-02-16 00 36 37) まじでやりすぎww -- 名無しさんだぜ (2013-03-17 08 08 45) 邪魔な虫とか入ってきたら殺すだろ?あれと一緒 -- 名無しさん (2013-04-01 21 13 45) ひどいね これ描いた人 反省しろ -- 名無しだぜ (2013-04-17 17 53 43) 可哀想なんだぜ -- 名無しさん (2013-04-25 17 43 21) yukkuri---------- -- 名無しさん (2013-04-26 15 09 40) や・やりすぎ -- 名無しさん (2013-05-22 20 49 54) いいね -- 名無しさん (2013-06-15 18 05 55) ヒャッハー。 -- 名無しさん (2013-06-16 17 36 15) みwなwぎwっwてwきwたw -- 名無しさん (2013-06-29 17 07 58) お前ら家に虫入ったら殺すだろ? あれと同じ・・・悲しいけどな -- 名無しさん (2013-07-10 18 56 14) ゆっくりの扱いなんてこんなもんだろ -- 名無しさん (2013-07-28 01 05 54) たしかに虫は殺すこいつらも同罪 -- 7氏 (2013-08-01 21 50 09) こうじゃないだろ・・・ 飲み込ませろよ -- 名無しさん (2013-08-06 21 41 28) ゆっくちしちぇないで、どんどん漫画増やして更新していってね!! -- 名無しさん (2013-08-13 01 19 12) きたない -- 名無しさん (2013-08-20 13 17 23) もっとひどく出来ただろうが!!ふざけんな!! -- 名無しさん (2013-08-29 07 44 54) もうちょっといたぶったほうがねぇ -- 名無しさん (2013-09-20 16 43 51) ゆっくりの絶望したあの顔がたまらん -- 名無しさん (2013-09-22 16 20 09) 本体がでかいからグロく見えるぜ 虫だと違和感ないけどな -- 名無しさん (2013-12-27 13 08 06) ハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハア -- 名無しさん (2013-12-30 23 12 33) ww -- 名無しさん (2013-12-31 12 22 12) 家に入ってきた虫より重罪むしろ人様の家でゆっくりがゆっくりすること自体ありえないゆっくりにはもっとじわじわ絶望を与えるように殺した方がいい瞬殺過ぎるww -- 名無しの名無しの名無っしー (2014-05-19 22 58 39) 止めるんだぜ!今なら許すぜ? -- まりさ (2014-07-14 10 25 36) 弱いくせに人間を見下す態度にイライラするもっとやれ! -- 名無し (2014-07-14 10 27 50) え、やりすぎ・・・w -- 名無しさん (2014-07-16 12 50 28) いいぞもっとやれww -- 名無しさん (2014-07-24 15 21 41) 人間なんて糞食らえ -- 名無し (2014-08-27 21 19 40) 現実と漫画(二次元)を分けろwww 漫画ならではじゃないか 俺もゆっくり好きだけど不法侵入は... 虫と一緒 -- くそったれ (2014-09-28 00 58 57) てめらが、消えろ -- 七紙神 (2014-12-01 01 15 02) 殺していいのは同じ状況になって殺されていい って奴だけ -- 名無しさん (2015-04-15 17 00 04) いいぞもっとやれ!! -- 名無し (2015-08-14 15 59 54) なんてヤツだ・・・ -- ゆっくりブ〇リー (2015-10-16 01 07 01) ゆぎゃくが理解できない人は回れ右! わざわざこんなとこ来て偽善気取ってんじゃねえ -- 名無しさん (2015-10-19 17 20 06) 可愛そうだけど、弱肉強食っていう世の中だし、 仕方ないよね…。 -- 都会派な名無しさん (2015-11-18 23 09 57) ゆっくり殺すやつしね -- ゆっくりの王 (2016-02-01 21 47 49) ゆ逆って楽しい・・・ -- あゆゆ (2016-03-17 18 21 41) もっとぐろいのみたいよー -- アリイ (2016-03-17 18 23 04) 批判するために見にくるなksども -- 名無しさん (2016-05-31 21 40 30) 名前 コメント
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ゆっくり駆除 俺はゆっくりベッドから身を起こした。 いい朝だ。それに今日は俺にパートナーがつく日だ。 俺が「ゆっくり保護機関」の実働部遊撃隊に入ってまだ日が浅いのにパートナーが付くのは異例だと言う・・・。何か裏でもあるのか?まぁいい 俺は時計を見てパートナーを起こしに行こうと床に下りた。 「ゆっくりねていてね!!」 床に赤いリボンをした異質なほどディフォルメされた顔面がいた。 しまった!武器を持っていない! ばしゅん カタカナではなくひらがなでこんな音がしてゆっくりがその場に白い泡とともに固まった 「大丈夫ですか?」 ふぅどうやらパートナーを迎えるのはしなくてもよさそうだ。 俺はとりあえずそのゆっくりのリボンをほどきポケットに入れた その間もゆっくりはうるさく 「ゆ・ゆ・ゆ」 とうめいていた。どうやら泡が口の中にはいったらしいが俺の食事のほうが先だ。 こいつらは頭に何かしらのものをつけている。それは外されると動けなくなるらしい。 便利なやつだ 俺はそう思いながら、廊下を歩いていった。 まぁ俺の生きている世界では「ゆっくり」って言う化け物みたいなのがいる。 ほのかに人語を理解し使用する変わった生き物だ。まぁ犬猫みたいな感じで生きている が俺は見ているだけで非常にいらいらする。それに時々畑や牧場を集団で襲うなどの行為をしてくれる。いい迷惑だが何しなく只ゆっくり生きてくれると俺が「ゆっくり虐待」で捕まってしまう。それに奴等は非常に増えるのが早い。だからこっそり駆除される。まぁこっそりと言っても免許があればばれでもできることだがな。その理由は「苦しまずゆっくりを殺せるから」らしいがどうだろう? そんなところだ。まぁ俺の仕事は農夫として潜入して畑を荒らそうとするゆっくりの「適切で素早い処理」だ。が実際どうなのか?俺は知らない。処理の仕方は自由だしな・・・。 んぁ?さっきのゆっくりか?うむ家の中に侵入してるしな。あとで適切な処理をするよ。 まずは俺の空腹感の処置だな ・・・・・・・・・・・ まぁまぁの食事をパートナーは作ってくれた。 良い奴だな。 さてさてあのゆっくりの処置だ。朝食のあとの仕事としては簡単で楽しい仕事だった。 食器洗いをしているパートナー・・・ 「名前は?よしリクか・・・。いい物をみしてやる。」 俺はそう言いながらある物を取り俺の部屋に二人で向かった。 そこにはまだ言葉どおり「ゆっくり」しているゆっくりがいた。 俺達が近づいて行くと 「ゆ・ゆ・ゆ」 と言葉にならない声をあげている。 これでは楽しくない。 俺は泡を剥がしてやった。リクは不思議そうな目で俺を見ている。 「おじさんありがとうね!!これでゆっくりできるね!!リボンを返してね!!」 相変わらずこいつ等の言葉はイライラしてたまらない。だから俺はこの仕事をしている。 「なぁ」 俺は聞きたいことがあった。 「貴方、どこから入ってきたの?」 「リボンを返してね!!そうじゃないとおじさん達がゆっくり出来なくなるよ!!」 出来るだけ優しく言った為か俺の台詞は無視された。 俺はベストのポッケから違うリボンを取り出しもう一度同じ事を聞いた・ 「どこから入ってきた?」 「りぼんをかえしてね!!かえしてね!!ゆっくりできないよ!!」 話をこいつ等は聞かないのだろうか? 俺はリボンに取り出したマジックペンを塗りつけようとした。するとこいつは喋り始めた。 「窓を破って入ったんだよ!!だからリボ・・・・・」 俺はペンを仕舞いこみリボンを返した。 「だからゆっくりしていってね!!」 俺はリボンをつかむと台所から取ってきたおろしきの上に置いた リクは驚いたような顔をしている。まぁ驚くのはまだ早いな。 そして騒がしいゆっくりをがりがりと少しだけ削った。 あ・・これは他のゆっくり確保のための必要なことですよ。 「びぃぃぃぃやぁ!!おじさんなにするのぉぉぉ!!」 「うむ俺はまだ24だ。若いはずだな」 そしてあっけにとられるリクを尻目にゆっくりを割れている窓から外に放り出した。 「これで終わりだ。あとは装備の点検をしよう。」 と俺は言った。 リクは力強く頷いた。 「うむいい傾向だ、あんまり気を張るなよ?」 数分後・・・俺達はあのゆっくりの・・人にしたら血痕だろうが餡痕を追っていた。 服は迷彩の戦闘服に帽子を目深く被っていてぱっとみ人でもそこに誰かいるか分からないだろう。 しかしゆっくりは俺達に尾行されているとも知らず力なく餡を撒き散らしながらひょこひょこ跳ねていく。 再び数分後・・・。餡をほとんど撒き散らしてゆっくりは自分の住処にたどり着いた・・。 さぁ状況開始だ。 木に隠れこっそり見ていると木の中からゆっくりがわらわら出てきた。その数5匹。 「よし。あいつらが仲間の裏が取れたら・・・うーむ3匹確保な。」 「了解です。」 ゆっくり共は家族らしく皆、れいむであり色々な大きさだった。 「どうしたの!!ゆっくりしてれないの!!」 「どうちたの!!」 「ゆーゆー!!」 「ゆ・・・・?」 五月蝿い事限りなし・・・。だが仲間のようだな。俺はリクに指で指示を出した。 俺達実働部隊は武器の規定が無い。そのためゆっくり処理に何を使ってもいいわけだ。 リクにはニードルガンをもたせた。これはまるでゆっくりを痛め殺すための武器かとはじめ思ったが、これは特殊潜入部隊の水中の装備品らしい。が使い勝手はよくいいかんじだ。 音も殆どせずしかも針が細く長くはゆっくり飛ぶためゆっくりを串刺しにして尋問できるといったところだ。それに音がしないので(バネで飛ばすらしい)ゆっくり一体ずつ処理できるといった短所なしの装備なのだ。 3 2 1 Go!! まず2番目に大きいゆっくりをリクは狙い撃った。五寸釘サイズのニードルはゆっくりの顔面に2、3発刺さり餡をすこし滲ませた。 ゆっくりは気が付いていない。ただ動けないことを不審に思っているようで 「ゆっくりできないよ!!できないよ!!」 と叫んでいるが他のゆっくりも皆針に撃ち付けられていった。 「よし。じょうできだ!」 他の小さいゆっくりをケースに入れ俺はそう狙撃手にそういいながら針の刺さったゆっくりの前に削ったゆっくりにナイフを投げつけた。 どしゅ あんまり餡が残っていなかったのかゆっくりはナイフの勢いでその場に叩き付けられた。 たのゆっくり達が何か言おうとしたがケースは防音、他の二匹のゆっくりは唖然としている。 さて尋問開始だ。 まず残っているゆっくりの内大きいほうに近づいていった。 そして 「おじさんいたいよ・・ゆっくりたちは・・げぼぉ、ゆっくりしたいだけなのに・・・」 「ん 聞きたいことがあるから答えてよ?」 餡を吐きながら喋るゆっくりはグロイ。まぁこいつの餡も絶対に必要だ。があまり捕獲したゆっくりに「親を殺した。」と悟られるのは得策ではないと考え 「リク!」 近づいてくるパートナーに 俺はケースを渡し先に家に帰りゲージの中に入れろと指示を出した。 たたったたた 走っていった・・・・。 さて尋問・・・もとい拷問の再開だ。 俺は大きいゆっくりに小麦粉をかけた。なぜかは知らんがこうすると案の流出を止めることが出来る。これでゆっくり拷問できるな。俺は達成感を感じつつもそれを見せなかった。 「ねぇゆっくりをたすけてありGふぁとうね!!」 逃げようとしつつ礼をいうゆっくり親。馬鹿だろ。足で踏みつける、俺。さて 「あのゆっくりも助けてほしい?」 「たすけてね!!じゃないとゆっくりしね!!」 まったく・・さっきまでの態度はどうした?と言いたくなるが出来るだけ下手に出る。 協力が必要なのだ。 「じゃぁさ、助けてあげるから他のゆっくりがどこに住んでるか教えてね?」 「わかったよ!!あの木とあそこの川の向こうにいるね!!だからゆっくりの子をたすけて!!」 あっさり教えやがった・・・ 「ゆっくりしていってね!!」 リクが走ってきた、と言ってもここから家までたいしたことは無い。 「よし。他のゆっくりも近くにいるようだ。探すぞ。」 「了解!」 っとその前に 「どうしたの!!たすけてね!!じゃあいと・・・」 俺は 「リク好きにしろ。」 と言った。 リクはいつのまにか持っていた手榴弾のピンを抜き口の中に押し込んだ。 「ゆっくり、しっかりおさえるんだよ。」 と言った。 なかなか恐ろしい奴だな。まぁいい感じで虐めてるな。 そして暴れる親ゆっくりをしっかり確保しながら手榴弾のレバーが外れないようにがんばるゆっくりをみていたがついに ばふん と言う音と餡を撒き散らしてゆっくりは死んだ。 それを確認した上で俺達は家に帰った。 昼飯を食い終わり俺は食卓の上に親ゆっくりを出してきた。ゆっくりは力なくそこにいるのでケース内に入れるときよりも力は要らなかった。そして長いチューブにつないだ注射器をブスリとさした。 「ゆ、・・!!」 そして餡を全て抜き出してボウルの上に置いた。それを使って今日は俺も慣れない料理をするのだ。 数時間後・・・。結局、饅頭を作ってゆっくりの所に行った。 一匹ずつ饅頭を食わせるため別のケースに移す。 「ゆっくちーおうちにかえちてー」 「ゆーゆーゆー」 「おうちにかえさないとしね!!」 まず一番大きいゆっくりを取り出して饅頭をいれてやった。 一番口が悪い奴である。 「お家に帰さないのね!!かぁがおじさんたちをゆっくりころしに・・・」 饅頭の匂いにきずき食べようとする。 食べ終わってすこし静かになったかと思うとまた五月蝿くなった。 「むーちゃ、むーちゃ。」 「おいしかったかい?」 「おじさん!!ゆっくりさしてよ!!もっと饅頭、頂戴!!」 「ほれ」 「しあわせー」」 そこでさっきの親ゆっくりの皮を見せながらこういった。 びろーん 「これで作ったんだがなぁ」 「ゆ・ゆ・ゆ―――――ゆげぇ」 いきなり口から餡子を吐きながらゆっくりはあえなく昇天した。 汚いがいい気味だ・・・。ざまぁ。全く。 リクもニヤニヤしている。いい気分転換だ。 さて今日はもう遅いのだが親ゆっくりからしいれた情報を確認のため暗視スコープを着けてさっきのゆっくりの死骸があるところまで行った。あとナイフ回収。 が結局ゆっくりの家族は見つからず小さく震えていたれいむゆっくりを数匹発見しただけだった。同じケースに放り込もうと思ったが・・・ 「ゆーゆーゆーゆーーY-うーY――うY―――」 ポケットのなかで騒ぎ立てて、耳障りだ。他のゆっくりに発見されると厄介だ。 「リク!大丈夫と思うが射撃練習だ!行くぞ!」 といい空にゆっくりを投げた。 俺とリクは銃を抜いた。 ぱすぱすぱすぱす 気の抜けたくもぐった音と餡が空に全部舞ったのを確認して俺達は帰宅した。 ケースの中には二匹いたゆっくりはおとなしく寝ていた。 「そういえばさっきのゆっくりの中にこんな奴がいました」 と羽が生えたゆっくりをみせた たしかこいつはゆっくりを食べるタイプか・・・いい考えが浮かんだ。 べつにたいしたことではないが・・・・と言いつつ俺は心ゆれていた。 外にケースを出した。すこし寒そうだがゆっくり共には取り立ての暖かいものをプレゼントしておいた。 見ていると羽の生えたタイプが飛んできてケースの中に入った。 すぐ食われる?そんなことは無い。羽と二匹とも同じ匂いの餡の中にいるんだ。 今日はよく働いたな・・・明日もがんばろう・・とおもった俺であった。 餡の中に羽ゆっくりが入っていってすこししてからこの世のものとは思いたくない絶叫と餡の匂いが辺りを二回包んだ・・・・。(終) このSSに感想をつける
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ゆっくり畑 リリーホワイトが嬉しそうに弾幕をばら撒きながら喜びの声を上げている季節。 昨日耕した畑に種を植えようと向かったのだが。 「「「「「「んほぉぉぉぉぉ!!!」」」」」」 博麗の巫女やら普通の魔法使いやらの顔―ゆっくりがいた。 暖かくなってきたからだろうか、互いにすりすり仲良さそうにと頬を擦りあっている。 (そういえばゆっくりは頭から茎を生やすよな・・・) それを思い出し、ちょっとした実験をやってみたくなった。 「れいむきもちいいよ!!!」 「まりさ!そろそろれいむもすっきりするよ!!!」 「「すっきりー!!!」」 人目もはばからずすっきりしていた一組の番がすっきりする。 頭からにょきにょきと茎が生えてきて― ブチッ 「いやぁぁぁぁぁ!!!」 「まりさとれいむのあかちゃんがぁぁぁぁ!!!」 ある程度の所で根元―れいむの頭のてっぺんごと茎を取り払う。 「なんでごどずるのぉぉぉ」 「いだいぃぃぃぃぃ」 泣き喚く声を無視し、そのまま畑に茎を植える。 よし、そのまま放っておくと萎んでしまう筈の茎は元々の青々さを保ったままだ。 そのままだと五月蝿いのでこの2匹には肥料になってもらおう。 畑の内の一列に、計5本の茎を差し替えた。 普通ならゆっくりする事無く実が付く茎が、青々としたまま立っている。 何と言うか、それは非常にゆっくりしていると思った。 さて、次の列に取り掛かろう。 「おほぉぉぉぉぉ!!!あと少し!!!」 「すっきりぃー!すっきりーー!!もうひとつおまけにすっきりーーー!!!」 気分良くすっきりした番から蔓がにょきにょきと生えてきた。 それも2匹ともである。 「あかちゃんができてきたね!」 「とてもゆっくりしたこになるといいね!!」 「でもたべものをたべないとみんなゆっくりできなくなるからもどろうね!」 和やかに話をする2匹。 ひょいと2匹を持ち上げる。 「「ゆゆー、おそらをとんでるみたいー」」 暢気に喜んでいる2匹を、畑に空けた穴へ、隣り合わせにして入れる。 「ゆ、じめんさんがめのまえにみえるよ!」 赤ちゃんが出来ているためにジャンプして越えられそうも無い2匹。 この後は当然土をスキマに入れて固定する。 「!!??」 「!?!?」 口の上まで土を入れた為に何を言っているかさっぱり分からない。 何、気にする事はない。 これも5本―もとい5匹づつ行う。うち1匹は番を肥料にし、うち1組は頭まですっぽりと土を被せた。 さて、最後の1列だ。 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・かわいいあかちゃんだよ・・・」 「ZZZZZ・・・・・・」 頭に茎を生やし満足した一部の番は疲れてかどうかは知らないが眠っていた。 ばれないように片方を肥料にし、母体を持ち上げる。 その後に底を取り払い、中身がこぼれないように畑に置く。 「ゆ゛!?」 「おっとごめんね、うとうとしてて倒れちゃいそうだったから倒れないようにしてあげたんだよ」 「なーんだ、おにいさんありがとう!!!」 「それじゃゆっくり眠っててね、起こしちゃってごめんね」 「うん、ゆっくり眠るよ・・・ゆぅ、ゆぅ・・・」 これまた畑の1列に5匹分置く。 それぞれ埋める高さを調節し、茎は大体どのゆっくりからも同じ高さにでているようにした。 これでゆっくり畑の完成である。 さて、どの茎が一番早く収穫できるだろうか? さっと水をやってその日は終了とした。 1日目 茎だけのものは変わりが殆ど無い。 草花のような成長速度である。 そのまま埋めた所は通常と同じように育っている。 違うのは声を掛けてくれる親がいない、ということだろうか。 まだぽつんと丸いものがくっついているというような感じである。 母体の目はまだ周囲を見る事が出来るのだろうが、 足を切り落とした方は― 「ゆゆ、うごけないよ・・・だれかたすけてね・・・」 「どうしたんだい?」 「ここからうごけないよ!おうちかえりたい!」 悲しそうな声を上げる母体。 しかし実験のため、動かす訳には行かない。 第一足を切ったのだから下手に動かせば死んでしまうだろう。 実の方は・・・これもまた丸いものが付いてきた感じだろうか。 「あかちゃんが落っこちちゃうのは駄目だよね?おかーさんになるんだからゆっくり頑張ってね」 「ゆゆ・・・がんばるよ」 唯一会話ができるこのゆっくりを元気付けると、それぞれにまた水を撒く。 大体、通常1週間位で赤ゆっくりは地面に落ち生まれると言う。 畑で育てていくとどうなるのだろうか? 4日目 そのまま埋めたゆっくりと足を落としたゆっくりの茎にはそれぞれの親が分かるようなゆっくりの実が付いていた。 埋めた親ゆっくりの目は空ろで、何処を見ているのか分からない目をしていた。 「ゆー、ゆー」 何も知らない埋めゆっくりの赤ちゃんはただその場でゆらゆらと揺れていた。 「ゆ、なんだかまえよりらくになってきたよ!」 足を切り落としたゆっくりは前より元気だった。 ちょっと足元を掘り返してみると・・・根っこが生えている。 「地面さんが栄養をあげているんだよ」 「ゆゆ!じめんさんはすごいね!!」 もう動けなくても足切りゆっくりは完全に植物状態でいられるだろう。 一方茎だけの方は少しずつ成長してはいるものの、実をつけるまでには至らない。 ・・・もしかして赤ゆっくりの部分ができないと駄目だったのか? もう暫く観察してみよう。 7日目 茎だけのものは通常の植物並みの成長速度を保っている。 埋めゆっくりは黒ずんではいない為生きているのだろうが、反応も殆ど無い。 掘り返してみたが根が生える気配もなく、生ける屍状態であった。 一匹だけ落ちる前に食してみる。 「ゆ゛っ」 甘さ控えめの饅頭が出来ていた。 「ゆっきゅりおちるにぇ!」 埋めゆっくりから遂に赤ゆっくりが誕生した。 「ゆっきゅりちていってにぇ!!!」 「ゆゆ、おきゃーしゃんは?」 「きっとレーミュのためにごはんをとりにいってりゅんだにぇ!」 「ゆっきゅりまつよ!!!」 どうやらその場に留まり続ける事を選んだようだ。 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・」 足きりゆっくりはまた寝ていた。 折角なのでこちらも味を見る事にする。 「ゆぎゅっ」 こちらは栄養がたっぷり行き届いた所為だろうか、かなり甘くなっていた。 さて、赤ゆっくりがそろそろ生まれる頃だ。 「起きろー、そろそろ赤ちゃんが生まれるぞー」 「ゆ!あかちゃんどこ?」 目をぱちくりさせて赤ゆっくりを探す足切りゆっくり。 「ゆっくしちていってにぇ!!!」 埋めゆっくりよりも立派な茎から赤ゆっくりが落ちる。 2、3、4…次々と落ちる。 「おきゃーしゃん!おにゃかしゅいたよ!!!」 「おなかすいたの?じめんさんからえいようをもらってね!!!」 「どうやりゅの?」 「じめんさんがげんきにしてくれるんだよ!!!」 「じめんしゃん!ごはんちょうだいにぇ!!!」 こちらもその場にそのまま留まる事になった。 他の喋れない足切りゆっくりからも赤ゆっくりが落ちる。 いずれもその場に留まるようだ。 果たしてこの赤ゆっくり達はどうなるのだろうか。 30日目 埋めゆっくりから生まれた赤ゆっくり達はなす術なく8日目には全滅した。 足切りゆっくりから生まれた赤ゆっくりはその殆どが死んでしまったが、何匹かは地面に根を下ろす事が出来た。 今では親と同じように頭から小さい茎を生やしている。 「ゆっきゅりそだちぇるにぇ!」 「どぼじでずっぎりじでないあがぢゃんがらぐぎがでるのぉぉぉぉ」 一部茎の生えた赤ゆっくりを少し離れた所に植え替える。 きっとこの赤ゆっくりは長く育つだろう。 茎だけ植えたものはしっかりと根付いており、すくすくと成長していた。 しかし赤ゆっくりが生まれてくる気配は無い。 育ち方からして秋に何かが起こるだろうと考え、そのまま育て続けた。 200日目 秋に活発になる神様姉妹の喧嘩がよく起こるような秋。 足切りゆっくりとその子供達はゆっくりしていた。 子供も成体サイズとなり、足の下はびっしりと根を張っていた。 すっきりする事もなく頭には実を付け始めている。 「ゆっくりできるね!」 「じめんさんのおかげでゆっくりできてるね!」 さて、茎だけの方は・・・と。 子ゆっくりサイズの実を付けていた。 しかし喋ることもなく、表情を買えることも無い。 中を割ってみると、そこには大量の小さいゆっくりの粒が入っていた。 一粒口に入れるが、これが中々硬い。 もしかしたら種なのかもしれない。 ゆっくりの中身は餡子だった。 餡子の種といったら― その日、いくつかのゆっくり種を持ち帰り、小豆を作る要領で煮ていく。 「うん、コレは小豆だ」 こうしてゆっくり小豆が完成する事となった。 このゆっくり小豆の茎や実、種を普通のゆっくりに食べさせた所。 「ゆっくりをころしたゆっくりできないゆっくりはゆっくりしね!!!」 と他のゆっくりに嫌われたようだ。 どうやらこれはゆっくりの特性を受け継いでいるようである。 色々使えそうだなと、頭の中でそろばんを弾いていた。 270日目 ゆっくり小豆の茎は枯れ落ちていた。 足切りゆっくりは地面に喋らない赤ゆっくりを落とし黒ずんでいた。 この赤ゆっくりは春に芽を出すのだろうか。 もし春に芽を出すのであればそれは喋るのだろうか、それともゆっくり小豆になるのだろうか。 来年の春が楽しみだ。 これからはゆっくり小豆を外側に埋め、中で野菜を育てて行こうと考えていた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あとがき 植物型に増えるゆっくりなのだから植物のように育ててみました。 中が餡子なので植物の方に傾けば小豆になりそうです。 外敵とかが出てきたり目の前で野菜を育てたらどうなるのでしょうか。 今まで書いたもの 博麗神社にて。 炎のゆっくり ゆっくりを育てたら。 ありす育ての名まりさ 長生きドスの群 メガゆっくり このSSに感想を付ける
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ゆっくり水攻め 水が出ない。 幻想卿の外から来たというポンプを買って一週間。 勝手に水を汲んで水を運んでくれる便利なものを買って、とても満足していたがまさかこれほど早く壊れるとは。 決して安い買い物ではなかったそれをどうにかできないかとポンプのある場所にやってきた。 ポンプ置き場に着くと奇妙なことにポンプのスイッチが入ってなかった。 妖怪には見えないようにお札を貼っていたし、押さないようにと注意書きもあった。子供はここまで遊びに来ないはず・・・ そんなことを考えながら他に壊れていそうなところはないかと確認していくと、機械の裏側ですやすやと寝息をたてているゆっくりを見つけた。 こいつがスイッチを押したのだろうか? 起こさないことにはこの疑問は晴れないのでゆっくりにデコピンをかます。 「ゆぐっ!」 まだ子供なのかとても軽く、デコピン一発で機械にぶつかり、「ぶべっ!」とずるずる落ちてきた。 回復する前に両手で捕まえ、ここで何しているのか聞く。 「ゆっくりあそんでたよ!」 ここでどうやって遊んでたんだい? 「ここでとぶとね、ぴかぴかするんだよ!」 とポンプの電源スイッチの上で飛び跳ねていた。ぴかぴかとは電源が入ったことを伝えるランプのことだ。 納得がいった自分は片手でゆっくりを抑えながらデコピンをする。 ここはおじさんのものなんだ。勝手に遊んじゃだめだよ。これは消えると困るんだ。わかったかな?かな? 一文ごとに一発デコピンをかます。食らうごとに痛い痛いと叫ぶ子ゆっくり。 耐え切れなくなったのか。 「ゆっくりはなしてね!これじゃゆっくりできないよ!」 「もうやだ!おうちかえる!」 と、泣き始めた。 とりあえずポンプが故障したわけでは無さそうだが動くか確認がしたい。 さっきこいつは巣があると言っていたのでそこで試そうと、巣を教えてくれれば助けてあげるよと聞いてみる。 野生のゆっくりは警戒心が強いが子ゆっくりなら大丈夫だろう。 すぐに、 「ゆ!ゆっくりおしえるからたすけてね!」 と、笑顔になって案内してくれるのを笑いながらゆっくりにおしえてもらい、巣を見つける。 その巣は木の根元にある穴で草や枯葉で巧妙に隠していたので教えて貰わないと分からなかったかもしれない。 畑や人の家に上がりこむゆっくりは大抵昔飼われていたり、加工場から逃げた奴である。 本当の野生のゆっくりは人にめったに近づかず、このように巣を作って過ごす。 「おしえたからゆっくりはなしてね!」 「いえでゆっくりするからどっかいってね!」 いまだ腕に掴まれたゆっくりが急かすので約束どおりはなしてやる。 れいむはぴょんぴょんと飛び跳ね巣に近づいていく。巣に近づくと先ほどの声に気づいたのか中からもう一匹のれいむが顔を出す。 「「ゆっくりしていってね!!」」 仲良く頬をすり合わせ中に入っていく。どうやら自分のことはもう忘れたらしい。野生で知能があるといっても所詮はゆっくりである。 ゆっくりどもが中に完全に入ったのを確認した後穴に近づき聞き耳を立てる。 「ゆっくりしすぎだよ!おかあさんしんぱいしたんだからね!」 「みんなしんぱいしたんだよ!」「おねーちゃんゆっくりしすぎー!」 「ゆっ!ゆっ!」 どうやら母れいむ一匹と子ゆっくりが3匹、赤ちゃんゆっくりが一匹と普通のゆっくりれいむ一家のようだ。 帰ってこない子ゆっくりを心配していたのか聞き耳を立てるまでもなかった。 子ゆっくりは包み隠さず正直に話した。 「ゆゆ!ゆっくりしすぎてないよ!にんげんにつかまってゆっくりできなかったんだよ!」 「に、にんげん!」 子ゆっくりの発言に母ゆっくりの態度が変わる。 「ゆっくりにげれたんだね!こわかったね!」 「もうあんしんだからね!すはみつからないよ!」 母ゆっくりはにんげんの怖さを知っているのだろう。巣にいれば気づかれず安全と子ゆっくりに言い聞かせる。 しかし、子ゆっくりが言った次の言葉に自分がいままで人間の怖さを教えてなかったのを悔やんだ。 「すをおしえたらたすけてくれるっていったからいったらたすけてもらったよ!こわかったー!」 「「ナ、ナンダッtt-!」」「ゆー!」 この声は子れいむと赤ちゃんゆっくりだろう、人間を見たことない子供達は未知のものに興味をもったらしい。 しかし、怖さを知っている母ゆっくりはさぞかし子供の発言に驚いたのだろう、 「どお゜じでぞん゜な゜ごどずる゜の゜ー!」 と、外に丸聞こえな叫び声を上げた。 「ゆぐっ!」 この声からするに子れいむを突き飛ばしたのだろう。ゆっくりのすすり泣く声が聞こえる。 と、巣から這い出てくる気配がするので巣目の前に移動する。 母ゆっくりが人間が来てないか確認しにきたのだろう。もぞもぞと巣の入り口のものが取り除かれていく。 自分はわくわくしながらゆっくりが顔を出すのを待った。 「ゆ、ゆ、ゆっくりー!!」 まさか巣の目の前に人間がいるとは思ってなかったらしく、驚き叫ぶ母ゆっくり。決して怖い顔だったからではない。 そこで捕まえてもよかったが、今回は見逃してやる。 「そこでゆっくりしててね!」 急いで巣の中に戻る母ゆっくり。ここにいるとゆっくり出来ないのではないかという疑問を抱きながらまた聞き耳を立てる。 「おかーさんどうしたの!」 「そとににんげんがいたの?」 「おがーさんごめ゜ん゙な゜ざい゜~!」 「ゆゆー!」 母ゆっくりの叫び声を子供達は怯えながら戻ってきた母を心配しているのだろう。殴られたゆっくりと赤ちゃんゆっくりはどう思ってるか知らないが。 「そとはあぶないからいっちゃだめだよ!」 「にんげんがいるんでしょ?みたいみたい!」 「だめだよ!にんげんはとってもこわいんだよ!たべられちゃうよ!」 「ゆゆゆゆ!たべられちゃうのい゜や゜だー!」 「おねーちゃんどうしておしえたの゛ー!」 「ご、ごめ゙ん゙な゙ざい゙ー!」 「ゆー!ゆー!」 「だいじょうぶだよ!ここはあんぜんだからね!しずかにしてたらどこかにいくよ!」 よく聞こえる声だ。もっと聞いていたかったがあまり時間をかけるのも面倒なのでゆっくりと遊ぶための準備をしていく。 まずゆっくり共の巣の入り口に土で壁を作る。これからすることから逃げれないようしっかりと固めておく。 準備が終わるとポンプの場所に向かう。ゆっくりは水が苦手にもかかわらず、飲み水のために水場の近くに巣を作るのでホースが届かなくなることはなかった。 そしてポンプの電源を入れる。後はホースのスイッチを押せば水がすぐに出るだろう。 ポンプ掃除用に置いてあった桶にも水を汲み持っていくことにする。 途中で逃げないように声を出してゆっくりが逃げないようにするのも忘れない。声をかけるたび 「こわいよー!」 「ゆっくりどっかいってね!」という子ゆっくりの声と 「だいじょうぶだからね!だからしずかにしてね!」 という声が聞こえた。母ゆっくりの声が少し聞き取り難かったが、それでもいることは確認できた。 必要な分の水を準備し終わり、最後の締めをしようと巣に近づくと、母ゆっくりの声が聞き取り難い理由が分かった。 穴を掘っているのだ。 どうやら別の出口を作りそこから逃げ出そうというのだろう。畑で捕まえたゆっくりはただ震えていただけだったし、子ゆっくりが馬鹿だったので油断していた。 もう少しくるのが遅かったら逃げられていただろう、冷や汗をかきながら少し計画を変更、すぐさま新しい出口になるだろうポイントを探す。 母ゆっくりの姿が見えないので難しいと思っていたが、少し藪を掻き分けたらすぐに見つかった。 ある場所に生えている植物が倒れかけている。どうやら植物の根を食べているのだろう。 しばらくすると「ゆっ!」という声とともに小さな穴が開いた。すぐに穴が広がってゆっくりが通れるほどになるだろう。 自分は急いでホースと桶ををその穴の近くに移動させる。 先ほどのポイントに戻るともう母ゆっくりは穴から出ていた。子ゆっくりたちを外に出せばもう安全だと思ってるのか顔が笑顔だ。 「ここからでればたすかるからね!でてゆっくりしようね!」 「あのにんげんがばかでたすかったね!」 「れいむをだますわるいやつだったね!」 「あのままいりぐちでゆっくりしてるといいよ!」 「ゆっゆっゆー!」 完全に人間から逃げおおせたと思っている。そんなに大きい声をあげたら気づかれるとは思わないのだろうか。 とにかく気づかれないのは好都合なのでそろりそろり母ゆっくりの後ろに水を張った桶を持って回り込む。 母ゆっくりは子供達が出れるように蔦を口に咥えて穴を覗き込んでいて自分が後ろにいることに気づかない。 蔦を口に含み穴を覗き込んだ母ゆっくりの後ろで水を汲んだ桶を持って立つと言う他人が見たら奇妙に思う格好で待っていると 「まずはあかちゃんからだよ!」 「おねーちゃんたちはあとからでるからね!」 「さきにゆっくりしててね!」 「ゆっ!」 姉妹愛かまず赤ちゃんゆっくりが出てくるらしい。母ゆっくりが蔦を引っ張ると少しずつ赤ちゃんゆっくりのかわいらしい顔が見えてくる。 久しぶりの日差しに目が慣れていないのか目をパチパチさせながら、 「「ゆ~♪」」 と母子が言ったのと、自分が桶の水を流し込んだのは同時だった。 「ゆ゙ー!!」 「あ゙あ゙あ゙あ゙ー!!!」 赤ちゃんゆっくりが桶から勢いよく流れた水に流され穴に戻されていく。 すぐ下で次に蔦が降りてくるのを待っていた子ゆっくりたちも赤ちゃんゆっくりとともに流れてきた水に驚き急いで穴を戻っていく。 「「「い゙や゛ー!み゙ずごわ゙い゙ー!!」」」 心地よい悲鳴を上げながら水から逃げ切ったのだろう息を切らした音が聞こえる。 赤ちゃんゆっくりは直撃を受け、皮をぶよんぶよんにして地面にへばりついている。まだ餡子が流れず、息があるのか、 「ゆ゜っ!・・・ゆ゙っ!・・・」 とピクピク震えていた。 もう少しどうなったのか確認しようとすると足に軽い衝撃。どうやら母ゆっくりが体当たりしてきたようだ 「どお゙じでごん゙な゙ごどずる゙の゙ー!!」 おお怒りゲージMAXなのか顔が紅白饅頭の赤い方みたいだ。うるさいので穴をのぞけるように調整して踏みつける。 「ゆぎゅっ!」とか言うが気にしない。餡子が出ない程度に踏みつける。 時間をくったので穴の中では水でふやけた赤ちゃんゆっくりを子ゆっくりたちがゆっくりと乾いた地面へ運んでいるところだった。 「ゆっくりげんきだしてね!」 「すぐにかわくからじっとしててね!」 「ゆっ・・・」 「それまでおねえちゃんがまもってあげるね!」 ポンプのスイッチを押す。 「や゙、や゙め゙でー!!」 「「「ゆ?」」」 子ゆっくりが母ゆっくりの叫び声に気づき振り向く。 そこにはポンプから流れ出る水がゆっくりと迫ってきてるではないか。 「「「い゙や゛ー!!!」」」 「ゆぐゅ!」 先ほどまでの姉妹愛はどこへやら、赤ちゃんゆっくりを放り出し逃げ出す子ゆっくりたち。 赤ちゃんゆっくりは這いずることも出来ず、流れてくる水をみながら、初めて言葉を話した。 「ゆっくりしたけっかがこれだよ!」 子ゆっくりたちは巣の入り口を目指す。後ろからは水が迫ってるから逃げるには入り口しかない。 人間がいるかも、と言う考えは今の子ゆっくりたちには考えられなかった。先ほどの赤ちゃんゆっくりの悲鳴で子ゆっくりたちはパニックになっていた。 「おねーちゃんがさきだよ!」 「おねーちゃんはゆっくりしてね!れいむがさきにいくよ!」 「げん゙がじな゙い゙で~!!」 我先にと争いながら逃げるゆっくり二匹とそれをなだめる一匹は何とか巣の入り口に着いた。ここからなら出られるだろう。 急いで入り口を隠していたものを取り除こうとすると気づく、これまで隠していた枯葉や枝ではなく土が壁となって入り口を塞いでいることに。 三匹は絶望に苛まれながらも母ゆっくりがしていたように少しずつ穴を掘っていく。 しかし、母ゆっくりのように上手くいかず、水が迫る恐怖心から三匹が別々に穴を掘っていた。 もし三匹が協力して穴を掘ってたら助かったかもしれない。しかし子ゆっくりたちはそのようなことを考える余裕はなかった。 「れいむがほったあなにつちをもってこないでね!」 「そっちこそこっちにつちをとばさないでね!」 「ゆっくりいそいでね!けんかしないでね!」 喧嘩を止めようと声を出しているゆっくりも体は自分用の穴を掘るのに必死だ。 死にたくない。死にたくない。死にたくない。 三匹にはそれしか考えられず、懸命に自分用の穴を掘り続けた。 しかし、もう水はそこまで来ている。もう間に合わないのではないか。 一番小さな子ゆっくりはこの状態に耐えられなくなった。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙だずげでー!」 叫びながら飛び跳ねる。掘った穴が崩れるが気にしない。 「い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」 どうやら一番小さい子ゆっくりのせいで真ん中のゆっくりが掘っていた穴も崩れたらしい。真ん中のゆっくりが悲鳴を上げる。 残ったのは一番大きい子ゆっくりが掘っていた穴だけ。 一番大きいゆっくりが後ろの悲鳴に振り向くと二匹が体当たりしてくるのは同時だった。 「「だずげでお゙ね゙え゙ーぢゃん゙!」」 「あ゙な゙がぼれ゙な゙い゙い゙い゙い゙!」 さっきまで喧嘩していたのに図々しく姉に頼ろうとするゆっくり。しかしそのせいで姉ゆっくりは穴が掘れず、最後の希望も潰えてしまった。 追いついた水に三匹仲良く流される。 「「「い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」」」 三匹の悲鳴はそれが最後だった。後は少しばかりぼこぼこと空気の音がしたが、それも終わると後は静寂が残った。 ふと、踏みつけていたゆっくりの反応がないので足元を見ると、先ほどの事実に耐えられなかったのか紅白饅頭のように白くなっていた。 持ちあげると口を開け白目をむいたままだったので軽く打つ。 しかしまったく反応がないのでとりあえず木に吊るしてその場を離れる。夜になればれみりゃにでも食べられているだろう。 埋めた入り口まで戻り、逃げてないことを確認し、この場を離れる。 ポンプの故障ではなかったことに安堵し、畑までポンプを戻す。 次からこのようなことがないように罠を仕掛けたほうがいいかなと思った。 このSSに感想を付ける
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長い間手入れを怠っていたため、畑はすっかり雑草で覆われていた。 倉庫から背負い式の散布機を取り出し、除草剤を散布する。 ひとしきり散布を終えたところへ、草の中から小さな影が飛び出した。 「ゆっゆっゆっ!!なんだかむずむずするよ!」 影の正体は、紅白のゆっくりだった。 農薬によって泡を吹いて朽ちている個体はよく見かけたが、生きているものは珍しかった。 爆発的な繁殖力を持つゆっくりは田畑を群れで襲撃することが多い。 時には花壇さえ食い散らかしていくのだから、害虫より余程たちが悪い。 「おじさんたすけて!むずむずするよ!」 「これじゃゆっくりできないよ!」 散々、人の畑に入り浸っておきながらゆっくりしたいとは図々しい奴だ。 良い機会なので直々に懲らしめることにする。 「どれ、おじさんが診てあげよう。口を開けてごらん」 そう言いながら、散布機のエンジンをかけ直す。 「あ~~ん、ゆぐっ!?ぐぃ!?ぐぃぃぃ!!」 大きな口を開けたゆっくりの中に、むずむずの原因をたっぷり吹き付けてやる。 じたばたと暴れるゆっくりを押さえ付け、最後の一滴まで注ぎ込んでやった。 「さあ、おくすりを飲ませてあげたからもう大丈夫だよ」 「ゆ゛っ……ゆ゛っ……?」 弱い除草剤では農薬ほどの毒性がないのは分かっているが むずむずするらしいので何か面白い効き目はあるに違いない。 「ゆっ!?あたまがもっとむずむずするよ!?」 ゆっくりに変化が現れ始めた。 じたばたと飛び跳ねる毎に、はらり、はらりと「頭髪」が抜け落ちていく。 「なにかおちてきたよ!」 自分の髪が抜けていることにも気付かないのか、ゆっくりは地面に落ちた髪を見て不思議そうな顔をする。 しばらくして、ついに赤い髪飾りが黒い尾を引いてぼとりと落ちた。 もはやゆっくりの頭部は色白の表皮が光沢を放つのみとなっていた。 「すっきりー!さっぱりー!」 「そうかい、それはよかったよ。気を付けてお帰り」 「おじさんいいひと!ゆっくりかえるよ!」 すっかり元気になったゆっくりは仲間の所へ帰って行った。 予想外に奇妙で興味深い結果が得られて満足したため、食後の農薬は勘弁してやった。 …… … 禿ゆっくりが森の木々の間を飛び跳ねながら進む。 妙に軽くなった体を嬉しく思いつつ、いつもの調子で大きな声で叫ぶ。 「ゆっくりかえったよ!」 するとどこに隠れていたのだろうか、たちまち10体の紅白や白黒のゆっくり達が現れ、声の主を探し始める。 「まりさー!こっちにいるよ!!」 しかし禿ゆっくりがいくら叫んでも、他のゆっくり達は戸惑うばかりだった。 「おーい!みあたらないよ!」 「れいむー!どこにいるの!」 禿ゆっくりには事態が飲み込めるはずもなかった。 「ゆっ!?れ、れいむだよ?!ここだよ!ゆっくりしようよ!」 「なんだこれ!へんなまんじゅう!」 「ほんとだ!おいしそう!」 髪を失ったゆっくりは――同属の目から見ても饅頭でしかなかった。 「ゆ、ゆっ!?ひどいよ!どうして!」 たちまち他のゆっくりの目の色が変わる。 「おーなかすいた♪」 「おーなかへった♪」 「たーべちゃーうぞー♪」 禿ゆっくりを包囲するように10体のゆっくり達が詰め寄って来た。 「ゆっ!?みんなやめてね!たべものじゃないよ!?」 どんなに叫んでも禿ゆっくりの声は届かなかった。 白黒のゆっくりが木の上からジャンプし、禿ゆっくりの真上に落ちる。 ブチュリ。 「ゆ゛っぐり゛い゛い゛い゛ーー!!?」 「ゆっくり しね!!」 下敷きになった禿ゆっくりから勢いよく飛び出した餡子が地面にぶち撒けられる。 「みんなでたべようね!」 「あまあま♪」「うまうま♪」 薄れていく意識の中で、禿ゆっくりはかつて仲間と一緒に食べたまんじゅうの味を思い出した。 しかし、まんじゅうの形だけはどうしても思い出すことが出来なかった。
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「ついに、ついに完成したぞ!」 薄暗い部屋の中、にとりが声を上げる。 「河童の技術力に夢美とちゆりの科学力。 永琳の薬学に理香子の魔力。 更には里香の設計も加わったこの逸品!!!」 カッ、とスポットライトがテーブルに当てられる。 「その名も、メガゆっくり!!!」 そこには何の変哲も無いゆっくりまりさの姿があった。 「…で、これのどこがめがとかぎがとか大層な名前のゆっくりなのよ」 その光景を見てあきれ返るのはここを嗅ぎつけてきた博麗の巫女。 「それはもう大変だったのよ、いくつもの異なったものを統合するなんて本来無理だもの」 「動力の確保だって問題だったし」 「そこは素敵な力が色々な奇跡を起こすほどに素敵にまとまったのよ」 「どんな方向からでも解明できないゆっくりの餡子がもたらした結果なのかもしれないぜ」 「外側の感触はゆっくりのままに、内部は頑丈さと機能満載で作成したのです」 「更には博麗大結界をネットワークにした位置特定機能も防水機能も完備してるんだよ」 「…危ない連中が集まったからどんな異変かと思ったら単なる暴走だったのね、やってられないわ」 さっさとその場を後にした赤白を尻目に、6人の識者(?)達は早速テストプレイを始めるのだった・・・ ここは人里から少し離れた平地。 辺りには草木はあまり生えていないのだが、これは夢美が事前にる~ことに草むしりをさせていたためである。 土壌は豊かであり、何かを育てるにはもってこいの場所だ。 ここに花を愛するゆっくり達を集め、その中にメガゆっくりも加える。 こうしてしまうと位置を特定しない限りはただのゆっくりにしかみえない。 「さて、皆に集まってもらったのは、ここでみんなにお花を育てて欲しいのよ」 集めたゆっくり達に説明を始める6人。 かくしてゆっくりゆうかを筆頭に花を愛でるゆっくり達とめがゆっくりの花畑作りが始まった。 ゆっくりめーりん、ゆっくりちるの、ゆっくりれいむ・・・ 群となるには少ないが家族となるには多いその数で、種を蒔き、水をやり、雑草を取り除く。 時々近くに通りがかるゆっくりは何をしているか聞くが、説明すると 「ゆゆ?おはなさんはかってにはえてくるんだよ?そんなこともしらないの?ばかなの?」 とゲラゲラ笑ってろくに取り合わない。 それでも花を愛でるゆっくり達は一生懸命水をやったり悪い虫を食べたり雑草を抜いたりして花を育てた。 集団に仲間意識がしっかりと根付いたころ、ついに花が咲きそうことに喜んだ矢先の事だった。 次の朝、花を愛でるゆっくり達の花壇は荒らされていた。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪」 とてもいい笑顔を浮かべて花を食べるのは前まで花を愛でるゆっくり達をゲラゲラ笑っていたゆっくり達である。 「おはなさんがこんなにたくさんはえててよかったね!」 「とってもおいしかったね!またつぎのときにはいっぱいはえてるね!」 折角一生懸命育てて、あと少しでゆっくりした花を咲かせられると信じていたゆっくり達は愕然とした。 しっかり説明したのに取り合わず、いざあと少しという所で全ての頑張りをかっさらっていったゆっくり達。 去っていったそのものたちに怒りを覚えたのは言うまでも無いだろう。 「あらら、これは酷いわね・・・」 そこに現れたのは皆をここに連れてきた6人―幻想郷の識者(?)達であった。 「後一歩だったのに・・・残念だったわね」 「素敵なお花が見られなくて残念だわ」 花を愛でるゆっくり達は自分達の悲しみを分かってくれるこの6人に涙した。 「また、次は荒らされないように育てればいいのよ」 理香子がそう言い、その場のゆっくり達はそうだね、とお互いに頷きあった。 ・・・メガゆっくりであるまりさを除いて。 「まりさはみんなのがんばりをむだにするゆっくりがゆるせないよ、おはなをたべるゆっくりをこらしめたいよ」 勿論それはこの場に残っている誰もが思っていること。 しかし花壇や畑などを襲うゆっくりは数が多く、今回ここで花を蹂躙した数のゆっくりでさえこの場にいるゆっくりでは太刀打ちできないだろう。 それでもメガゆっくりまりさは諦め切れない。 その中には既に優しい心と戦う勇気が灯っていたのである。 「・・・そうだね、まりさ。悪いゆっくりを懲らしめたい?貴方なら悪いゆっくりをきっと懲らしめる事が出来るよ」 「ほんと!?」 にとりが優しく声を掛けるとメガまりさは目を輝かせる。 既にやる気満々のようだ。 「みんな、これからまりさは悪いゆっくりを懲らしめるために頑張る事を決めたわ。あなたたちはまりさが戻ってきた時に立派な花が咲いているようにここを守りなさい」 永琳の呼びかけにそれぞれがしっかりと頷いた。 「私達も時々ここに来てお手伝いしてもいいですか?」 「もちろんだよ!おねーさんたちもいっしょにはなをさかせようね!」 里香の申し出に元気を出して答えるゆうか。 「まりさ、かえってきたときにゆっくりしたおはながさいているようにしてるからね」 「うん、まりさはぜったいかえってくるよ。だかられいむ、まっていてね」 一方ではメガゆっくりまりさの旅立ちに別れを惜しむれいむ。 こうして、メガゆっくりは悪いゆっくりを倒すために立ち上がったのだ。 翌日、メガゆっくりの封印していた各種機能を開放させた後に簡単なレクチャーを行う。 「いいか?これからまりさはスーパーファイティンブゆっくり、その名もメガゆっくりとして悪いゆっくりと戦うんだぜ」 「まりさはすーぱーふぁいてぃんぐゆっくりのめがゆっくりなまりさなんだぜ!」 名前は・・・多分夢美が決めたのだろう、棒読み調でちゆりが名前を教える。 「私たちは貴方をここから手助けするわ」 「でもまりさはここからとおくにはなれるぜ、てだすけできるの?」 「貴方が何処にいるか分かるようにしたのです!」 「ゆっ、それならだいじょうぶだぜ!ゆっくりりかいしたぜ!」 記憶管理機能には問題はないようである。 次は武装チェック。 「後、貴方にいくつか力をあげたわ。まずはあの的に向かって口を空けなさい」 「ゆっくりあけるぜ!」 「次は息を思いっきり吐くようなイメージをしてみて」 「ゆっ!」 バスンッ メガゆっくりが見ていた的に穴が開く。 「これが貴方の力、メガバスターよ」 よく弾幕に使われる動きの早い米弾をメガまりさの意識通りに撃ち出せる機構。 メガゆっくりを作る際、2番目に苦労したものである。 「これで悪いゆっくりを懲らしめられるぜ!」 強い力を得た(元々着けていた機能であるが本人はそう思っている)メガゆっくりは熱い心を胸に抱き出撃していった。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!!!」 早速一匹の野良れいむを見つけたメガまりさ。 「れいむにきくけど、れいむはおはなさんはすき?」 「もちろんすきだよ!!」 「おはなさんはゆっくりできるよね」 「ゆっ、おはなさんはとってもゆっくりできるよ!」 「とてもきれいで、みているとゆっくりできるよね!」 「ゆ、なにいってるの?おはなさんはたべものだよ?ばかなの?」 ―なんだ、おはながすきって、たべるほうがすきなんだ。 「れいむはわるいゆっくりだったんだね」 「ゆゆ?れいむはいいゆ―ゆぶっ!?」 メガバスターがれいむを直撃する。 そこには餡子の花が咲いた。 一瞬罪悪感のようなものが沸いたが― 「みんなをまもるためだぜ」 そう呟いて森の奥に進むのだった。 メガゆっくりが入った森のとある群は大騒ぎになった。 花を食べたゆっくりが爆発し、また花は食べ物だと答えたゆっくりもまた同じようになっていたからである。 「とてもつよいまりさがおそってくるよ!!!」 それが分かっただけで群は天地がひっくり返ったような状況に陥り、この群のリーダーである大れいむですら収集がつかなくなってしまった。 そして遂にその強いまりさ―メガゆっくりが、その姿を確認できるまでに迫っていたのである。 「ゆゆゆ、みんなでそのゆっくりにとつげきすればきっとつぶれるよ!!!」 「わ、わかったよ!!!」 「ゆけ、わがけんぞくたちー!!!」 真っ白になった頭でやっとこさ口に出せた命令を受け、群の面々が一塊のように突撃していった。 普通のゆっくりであれば押しつぶされて終わりである。 しかしメガゆっくりは連続してメガバスターを放ち、その塊の前方を怯ませる。 「ゆゆ、とつげきす―ゆぎゅ!?」 「ゆっくりおさないd―ゆぎゃん!?」 あれよあれよと押しつぶされ自滅する塊。 残ったゆっくりも打ち抜かれ、遂には大れいむのみが残った。 「よぐもみんなをごろじだなぁぁぁぁぁ!!!」 「・・・みんなはゆっくりできなかったんだぜ、だからしんだんだぜ」 「ぞんなごどないぃぃぃぃぃ!!!むでのびんなはゆっぐりじでだぁぁぁぁぁ!!!」 「はなをめでるこころもないくせにゆっくりできるとはおろかだぜ」 「おはなさんなんがどおでもいいぃぃぃぃぃ!!!おばえをごろずぅぅぅぅぅ!!!」 真っ直ぐ突進してくる大れいむ。 メガゆっくりはメガバスターを打ち出して当てるが、それでも大れいむの前進は止まらない。 「ずがまえだぁぁぁぁぁ!!!」 「ゆ!?ぐ!?」 がっちりとメガゆっくりを口に加えた大れいむ。 そのまま後ろに2回、ジャンプしてメガゆっくりを地面に叩きつける。 そして大きく跳躍すると― 「ぢねぇぇぇぇぇぇ!!!」 「ゆがぁ!?」 そのまま地面に叩きつけられ、メガまりさは8方向に光の弾を散らしながら砕けた。 「みんな、ゆっくりできないまりさはたおしたよ・・・てんごくでゆっくりまっててね・・・」 傷だらけになりながらも勝利を噛み締めた大れいむ。 「いまのがれいむのわざだったんだね」 おかしい。 大れいむは自分が聞いた声を疑った。 なぜならそれは、さっきまで戦っていた、しかも自分が殺したはずのメガゆっくりの声だったからだ。 そして振り向いた時、今度は自分の目を疑った。 砕け散ったはずのメガゆっくりの姿があったのだからだ。 「まりさのざんきは108まであるぜ!!!」 そう言うや否や、メガゆっくりは大れいむの一部を食いちぎり、飲み込と。 「げっとだぜ!」 帽子の色が赤になる。 ラーニング、他のゆっくりの特技を自分のものにする力。 これは実現させるのに一番手間が掛かった機能である。 「でいぶのおべべがぁぁぁぁぁぁ!!!!」 さっきまで勝ったと思っていた、いや、間違いなく勝っていたのに。 ありえない。ありえない。 れいむの脳内がぐにゃぁ~となる中、メガゆっくりは口に大れいむを加える。 「おかえしだぜ!」 先ほど大れいむが自身に行ったように、二回叩きつけられ、大きく空中を舞う。 「ひぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!」 恐怖に顔を引き攣らせる大れいむ。 そして。 「はいぱーぼっ!!!」 「ん゛ん゛ん゛ー!!!」 断末魔の声を上げ、大れいむは完全にその命を絶たれた。 これで分かった事がある。 「ゆっくりできない群とリーダーをたおさないと、みんなのために」 メガゆっくりの目はこれだけの返り餡を浴びてもなお、強く光り輝いていた。 戦いはまだ、始まったばかりだ。 かんぱーい!!! その頃、あの識者(?)6人は祝杯を挙げていた。 「バスターにラーニング、残機システムもちゃんと稼動したわね」 「一回ティウった時はどうなるかと思ったぜ」 システム班の夢美とちゆりは未成年のためジュースで乾杯しつつ。 「ゆっくりできる仲間と花を守る、という目標もしっかり覚えさせる事が出来たし」 「全部の性能がちゃんと発揮されていてよかったです!」 魔力班の理香子と設計班の里香は先に料理に手を付けながら。 「後は博士ポジションらしく素敵に指示を出せばいいんだね」 「私としては薬による色彩変化が不安だったけれどね、ちゃんと変わってよかったわ」 組立班のにとりと薬学班の永琳はお酒を片手に微笑みながら。 今回の成功を喜んでいた。 そう、これは数々の突飛した力を持つ暇な面々が起こした壮大なごっこあそびである。 最近ちょっとだけ幻想郷に入ったソフトをリアルに真似してみた、"MEGAMAN"ごっこというなの。 「しかし、メガゆっくりはどうやって復活したんだ?」 「内部が生きていれば周囲の餡子と皮を再利用して元の姿にもどるです」 「エコね」 「お花畑はどうする?」 「ちゃんとやることはやってあげましょ、花を愛でるゆっくりは貴重ですし」 「ま、何にせよこの素敵な出会いと実験の成功を祝いましょ」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あとがき 所謂”岩男”のパロです。 まぁ、幻想郷の面々ならこれ位できるのではないかな、と。 当方の面々はどちらかというと悪巧みが好きそうで機械とかに秀でてそうな方々を選びました。 今まで書いたもの 博麗神社にて。 炎のゆっくり ゆっくりを育てたら。 ありす育ての名まりさ 長生きドスの群 このSSに感想を付ける